憂うる表情(かお)で
くだらない指切りをしたら
噎せ返るほどの甘い夜空
優しい味を飲み込んだ

街灯を蹴飛ばして
家路の数多は滑稽で
交えた視線に戸惑う

赤く染まった頬に
偽りの口付けを
弾けた酸っぱさは
毒のように染み込んで


涼しい表情(かお)で
思い出を遠くに投げたら
顔のない仔猫の苦い詞(ことば)
喉の奥まで吐き出した

悪い夢を忘れて
風切る上着は艶やかで
数えた足跡は踊る

紅く震える唇に
曖昧な口付けを
裂いた隙間から
そっと指を宛てがって


君の好きだった鬼灯
熟しては流れてく
嘘つきなオレンジの
愛らしい戯言


紅く染まった頬に
偽りの口付けを
紅く震える唇に
曖昧な口付けを

膨らんだ果実は
熱のように広がった



ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

鬼灯


イメージは夏の太陽の光が入って輝き、透き通った鉢の中にいる金魚を眺めたときの、
切なさと得難いなにかに対してのほんのすこしの焦燥感。(例。会いたい人は誰だった?なにか忘れてきたかな、というものに似ています)


ロキノンに近い感じです。(きちんとロキノンを理解してるバンドのような)

閲覧数:170

投稿日:2012/09/15 16:38:44

文字数:330文字

カテゴリ:歌詞

クリップボードにコピーしました