走っていた。
ただ、ただ、がむしゃらに。
どこへ向かっているのかさえ分からず。
ひたすらに走っていた。
遠くに見えていた街が目の前にある。
踏み出そうとすると、不思議な感覚に陥った。
「ここに入ってはいけない」と脳が警報を鳴らしている。
休みたかった僕は、脳の静止を無視して街へ一歩踏み出した。
──はずだった。確かに一歩踏み出した。
間違いはない。
それなのに、何故街から離れたところに立っているのか。
もう一度試した。
しかし結果は同じだった。
何度やっても、街に入ることはできない。
街から出ようとしている者に気づき、尋ねた。
「どうすれば街に入ることができるのか」と。
「街に恐怖を与えてはいけません。街は脅えて逃げていきます」と。
何を言っているのかわからず疑問符を浮かべていた。
理解した時、確かに周りには笑顔で溢れていた。
呼吸を整え、再び街へ一歩踏み出した。
すると、街へ入ることができた。
突然、一瞬視界が眩しくなり、目を閉じた。
目を開けると、目の前には不思議な建物の中にいた。
建物は歪な形をしていた。
訳が分からず、誰かいないのか声を上げた。
建物の奥から、猫のような耳をつけた女性が出てきた。
どうやってここまで来たかわからないと聞く。
女性は強制テレポートだと言った。
何を言っているのかわからず疑問符を浮かべていると、女性は微笑んだ。
「初めてこの街に来た人は、皆さん強制テレポートでこの宿場に来るようになっています」と。
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