「頭が痛い」
一日が始まった
ごめんなさい　今日も
学校を休みます

つきはじめた嘘は　続けるしかなくて
嘘じゃなくても　本当に
どこかが　おかしいの

靴を履いて　荷物を持って
駅に向かって　歩いて行くよ
道の途中で　立ち止まってしまう

「お母さん　怒らないで
聞いてほしいことがあるの」
本当は　そう伝えたい
何があったわけじゃないけど
私　行けなくなった
嘘をついて　ごめんなさい

「また仮病？」
妹にも軽蔑される
ごめんなさい　それでも
学校に行けないんだ

最初の頃は　外出をしてた
行ってるふりをして　別のところに　行ってたの

靴を履いて　荷物を持って
向かう先は　中古ショップ
時間がくるまで　戻れないから

「お母さん　怒らないで
ただ認めてほしいの」
本当は　抱きしめてほしい
何があったわけじゃないけど
私　行けなくなった
嘘をついて　ごめんなさい

誰より情けないのは自分で
やらなきゃいけないのもわかってる
それでも周りの人の視線を
無視して怖がって逃げてる

期待されるのが怖くて
呆れられるのも怖くて

「お母さん　本当はね
ただ泣きたいだけなの」
本当は　お母さんに
甘えたいだけなんだけど
私　やり方が　わからない
嘘をついて　ごめんなさい