弱虫な僕が君に贈る言葉
今の僕は、ちゃんと笑えてますか？

二人でいる時間が
いつの間にか 当たり前になっていた
手繋ぐことも 恥ずかしくて
君の少し前を歩いた

《大好きだよ》って言いたいのに
曖昧な言葉で返して
それでも君は嬉しそうに笑ってくれたね

《ごめんね》そんな言葉じゃ
足りないことくらい理解ってるよ
その言葉の数以上に君が流した
涙の意味さえも知らなくて

今更だけど 永い眠りにつく前に
祈るのは せめてもの貴女の幸せを
僕のこんなちっぽけな涙の欠片が
星になって君を見守ってくれますように


不器用過ぎて知るのが遅かった
弱い僕を知られるのが怖かった
だから 突き放してしまったんだ
本当は 君が…‥

実を言えば 気づいてたんだ
想うだけじゃダメだってこと
淋しげに笑う君を 抱き締めることもできなくて

こんなにも簡単に生命は
消えてしまうものなんだね
残された時間は数少ないけど
君の笑顔は変わらないままで

だけど知ってるよ 君が裏では
僕の為に泣いてくれていたこと
《最期まで苦しませてごめんね》
そんな一言も言えないんだ


《愛しているよ》なんて
こんな言葉を伝えたら 君は笑ってくれるかな
それとも 今更、って言って怒るのかな
それでも君の眼に僕が映るなら
僕は幸せの涙を流すだろう

最期に言いたいことがあるんだ
君との時間 全ての思い出が
僕の世界を彩っていたこと
こんな言葉じゃ足りないけれど

《ありがとう、さようなら》

二度と醒めることのない夢の中で
願うのは貴女の幸せな明日