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「お父さんお父さん」
「ん?どうした?」
「あのね、夢を見たの」
月曜の朝、娘が私に話しかけてくる。
怖かったのか、まだ着替えていない私のパジャマの袖口を握ったままだ。
「へぇ。どんな夢だったの?」
「あのね、凄く遠いところへお使い頼まれたの。それでね、私一人で行くことになったの」
「ふむふむ」
「...おかえりなさい。
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仕事から帰ってきたら、何故か玄関口に一人の女が座っていた。
真っ先に思ったのが「誰だ?」とかではなく、「鍵かけたよな」なのが俺らしいと言えば俺らしい。が、すぐに思い直して、
「あの……、どちらさんでしょう」
思えばこれも随分とずれた問いかけだが、これがベストだと思ったのだ。
「え、ええと、わ、私、お...鬼は内
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君のことが好きで好きで仕方がありませんので、私は君に宣戦布告します
これから君に私を好きになって貰いますので、覚悟願います
君の好きな服を着るし
君の好きな曲を聞く
全部を君の好きなようにする
でもそれって本当に正しいことなの?
私が「ワタシ」でなくなっていくのは
決めた 全部私のままで君には私を好...恋愛宣戦布告
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「まだ若いから」なんて言うバカげた(と僕は思う)周りの反対を押し切って、
僕たちが結婚したのは去年のクリスマスだった。
ってことはこの夏は僕たちが夫婦になって初めて迎える夏と言うことになる。
だからってわけでもないんだろうけど、今年の夏はとても暑く、
暑いのが嫌いな僕にはたまったもんじゃない。だけど...Summer time
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遙か遠い詩
遙か遠い空の向こう側
貴方の目に希望が映るなら
いつかいつかたどり着けるだろう
遙か遙か遠い世界へ
いつの日だって泣かないように
強い心持ちたいと願った
優しく貴方包めるように
本当の強さを求めてた
けれどけれど上手くいかなくて...遥か遠い歌