作品一覧
-
おかえりなさい、マスター。
【ここからでられたら。 】
私の今日はここから始まる。
少し疲れた顔をしたマスター。
帰ってきて、家には一人だから。
冷蔵庫からお肉を出して、賞味期限を確認して。
簡単に野菜といためて、運んで。
その間に、お風呂を出して、テレビを見ながら食べる。
ここからで...【小説・初音ミク】 ここからでられたら。
ひなたさくら
-
半円形の空間の中央に、一本の柱が天井に届くほどの高さでそびえたっている。
良く見ると、その柱は透明なガラスで出来ていて、何本ものケーブルが、その柱と見間違う培養槽につながっていった。不思議な液体で満たされた培養槽の中には、一人の少女が宙に浮くようにして眠っている。
膝下まで届く、青緑色の長い髪...二次創作 素人が小説を書いてみた 「目覚め」
是久楽 旧HidetoCMk2
-
翌朝、ジーンは《村》の倉庫から拝借してきた食料を手に小屋へと向かった。
何気なく、ジーンは小屋の扉に手をかけたとき。
「……ん?」
微かに、しかし確かに小屋の中から歌が聴こえた。ジーンは蹴破るように扉を開ける。
「くぉらぁ! 歌っちゃダメだと言ったろ!」
「ひゃうっ!」
文字通りぴょんと飛び...【小説】 旅人(下)
遊馬
-
歩いている。歩き続けている。
旅人が独り、荒れ野を歩き続けている。
歌っている。歌い続けている。
荒野を歩きながら、歌い続けている。
流れる雲だけが聴いている。
旅人の視線の先、《森》が見える。《森》のそばには《村》があるだろうか。
誰かが住んでいるだろうか。まだ見知らぬ誰かと逢えるだ...【小説】 旅人(上)
遊馬
-
8月27日
暑い。
とにかく、テントが作る影の中から出たくないと、レンは思っていた。昨日の大会の優勝慰労会だかなんだか知らないが、できるだけ放っておいて欲しい。そっとしておいて欲しい。それなのに、何で自分はこんな所で女どものビーチバレーなんか見ているんだ?泳ぎたいわけでもないし、眠ろうとしても暑...【小説 桜ファンタジア】 慰労会
petnoka
-
着信。
カイトからだ。
「なあに? … うん、空いてるよ … えー?ゲントウ?どこいくつもり? … あ、そう… うん、取り敢えず期待しとく(笑) … うん、じゃ6時にね」
厳冬モードって、ついこないだ冬物仕舞ったばかりなのに。一番あったかなのは…ロングダウンか。はぁ。どこへ連れて行くつもりなんだろな...【小説】 Primary star 〔for じゅるコラボ〕
petnoka
-
8月26日
号砲が鳴った。
スタートブロックはまずまずの感触。
緊張せず自然に重心を移動できたようだ。
手足のリズムも良い感じ。いける。
上体の起こしもうまくいった。
空が見えてきた。
ゴール方向が太陽か。少し眩しいな。
第三コーナーのカーブが気持ちいい。
もうアウトコーナーの連中も抜き去った。...【小説 桜ファンタジア】 200m
petnoka
-
3月17日
翌日はクリプトン学園中等部・初等部の卒業式で、朝のうちからその準備に全職員が慌ただしく奔走していたが、それもやがて静かになった。
日没。
職員たちは銘々、ライトアップされているキャンパス中央の桜に集まってきた。
「いよいよ明日ですね」
「あの子たちとも明日限りなんですね」
膨らんだ桜の蕾...【小説 桜ファンタジア】 桜ファンタジア
petnoka
-
4月15日
程よい風で学園内外のソメイヨシノの花びらが舞っている。そろそろ桜花の季節も終わりのようだ。
女子だけの特別授業が終わって、ハク先生が数名の生徒に囲まれお喋りをしている。ネルはといえば、終わるや否や窓を開けてケータイのカメラを起動していた。男子がグラウンドでサッカーをしていたのだ。
...【小説 桜ファンタジア】 オトメゴコロに愛の手を
petnoka
-
4月5日
清明な朝。
クリプトン学園の校門へとつづく坂道の桜並木は、そこを通る者の目をしばし留めさせるに充分なくらいに咲き誇っているが、その桜に目もくれず必死に坂道を駆け上がる、中学生用の鞄を背負った少年と少女がいた。
走りながら、遅刻しそうになっている原因をお互いなすり合っている。
「…...【小説 桜ファンタジア】 今ここに始まる
petnoka
-
5月10日
昼休み、校舎の屋上。
屋上では、特に友達との約束事がなければ、レンはたいがいキャンパス中央の桜を眺めている。桜から最も近い場所を定位置として。
レンは腕組みをした状態で120cmほどの高さのコンクリートフェンスの上に腕を預け、顎を交差した腕の上に乗せて桜を眺めているのが好きだ。もうすっ...【小説 桜ファンタジア】 届きそうにない想い
petnoka
-
今私は小さい国のお姫さま けれどつまらなくて城を抜け出したー 城の兵達は私を探すけどわたしは赤いベレー帽をかぶってさぁ冒険だ!といってもなんにもアテがない私しかたないからギルドに行ってみる。そして流れに流されて入団しちゃった・・・ 困る私けれどもっと困ったのはパートナー・・・仕方なくそのギルドの...
君と私
卍戦人卍
-
7月4日
クリプトン学園中等部では期末考査真っ最中で、生徒は皆頭を抱えているが、下旬に始まる中体連の準備に追われている生徒たちは、もっと頭を抱えている。勉強しなければ高等部への進学は難しくなるし、練習しなければ大会は後悔の大海だ。記録か、成績か。なかなか二兎を追うのは難しいものだ。
そんな中、レ...【小説 桜ファンタジア】 0.06
petnoka