タグ「散文詩」のついた投稿作品一覧(5)
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ときどき、夜、眠れないときでも、
眠れない自分を差し置いて世界はどんどんと時間を進めてしまう。
そのことに僕はひどく焦りを感じる。
そういう時には、世の中のペースに付いて行けなくなる。
だから、僕自身が光速に近い速さで動くか、
あるいは、恐ろしく重力の強い場所に行くかして、
物理的に時間を遅めてしま...物理的な世界で、物理的な睡眠をとるために。
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そうして、年を経るごとに
形式になり、権威になり、象徴になってゆくならば
全て彼方に打っ棄って
荒地の雑草を抜いていることでしょう。
うっちゃりを決めるためには相当の瞬発力と勝負強さ、そして強靱な足腰が必要である。
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まんじりとあなたのことを想っていたら、
まんじりとしてしまい、
なんとなく、まんじりと空(くう)を見やる。
まんじり
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すきな人を、因数分解していくのがすきだ。
すこしずつ、ひもといてゆく。
邂逅(かいこう)によってだと、なおよい。
絹であまれた球体のようなそれを、
じゅうりょくに沿ってときほぐしてゆく。...因数分解
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桜が散って、葉桜になると、ほっとする。
はやく花見に行かなくては、と切迫せずにすむからだ。
春は、どこかに行かせようとし、どこかに属させようとし、焦る。
春になると、自分の椅子ですら、よそよそしく感じてしまう。
ふと、目を離したすきに、私の椅子には見知らぬ誰かが座っている。
はやく私の椅子が空かない...四月の私の椅子