タグ「月には兎がいる」のついた投稿作品一覧（19）

傾いた日差しが寝そべって落ちた。
静かな波に揺られ瞼を開けた。
差し込む月明かりそれだけがわかった。
砂の城 タレット側で崩れていた。
一つと一つが相反して
足された世界はただの箱
月に酔わされ
翡翠のビー玉を掬い上げ
空に翳してみる
ただ青と黒が織り混じった伽藍堂...

0と1が交わる2進数に従う
システムが誤作動した　壊れそうな前兆
プログラムから抜け出していく電気羊が
揺れてブレて軋む　予測不能なの
エラーで再起動をして
喜び怒り哀しい楽しい
CPUが落ちてしまいそうになる理由は何故なの
インストールがされてないのは傷付かないように
ウイルスみたい気づかないうち...

背を向けて囲んだ世界には
節操もないシンジケート
○○実はあれらしいよ
根も葉もないアリバイで
口に出さずとも意思疎通
表情もないスパイごっこ
あいた口の舌から登って
言われもない正義で
ちょするだけじゃものたんない
化けの皮をめくる...

白々しい顔で微笑む
冷たい皮膚異質な感覚を
瞬きも忘れた意識
いたいけな瞳が差す方へと
餞、背に隠し
僕もここで
引き金を引ければいいのに
うつむく群れを抜け
君に捧ぐ
讃美歌を奏でて...

求めあいたいみたいに未熟な心を抑えてる
ちぐはぐに紡がれた糸解けていく
そう繊細で複雑怪奇
パズル抱えて
今日もまた後悔ばっか残って
正解も不正解も教えられない
テストをする
痛みがもっと触れ合うよう幾重も重ね
傷つくことわかっていても痕増えて
隙間をもっと埋め合うよう温もり求め...

答えはただ無くて　本能に任した
心臓を射抜かれ雲行きは真っ暗
ひたすら前を見て　その手を追いかけた
一つだけ言えるの　これは真実なの
ああまるで夢の終わりを　一人見続けていた
幾重もの時を重ねて　遠ざかる赤い夜
本当は気づいていたの　鬼灯を見せたその意味
赤色を白く染めてと願いは消える夜...

青く澄んだ空が見つめている
水溶性の私の心は
白く濁り続ける水槽の中
出口のない海をさ迷う
もう一度　壊して忘れてしまおう
もう二度と　この目を開けたくないよ
甘い甘い嘘だらけ　早く楽になりたい
まるで愛で隠された劇薬のようだね
痛い思い重ねても　抜け出せない教室を
忘れるように歩いた　午前参時　あ...

明日の天気予報は 晴れのち雨模様
進む時計の針が 変わる度に痛む
でもね 逆説的な言葉
いつも手を差し伸べていた
癒えない消えない隙間に
雫をこぼしてよ
カラカラの心 モノクロの世界
急いで探し求めた 答えを
クシャクシャ 丸め捨てて足跡になる
掴んだ手は強く握り返す...

水色の風に　花浮かべて
そっと君のもとへ
雲、噛み合うよう重なり
窓に映る　消えてく色
街とは　裏腹に響く
水玉のオーケストラ
片隅でへたり込む
目の前が白く包まれゆく
何も見えなくなって　このままじゃ
傘に飲まれ　溺れてしまう...