夜彩

繰り返す毎日　憂鬱を友に歩いた
振り払う度に纏わり着く
水溜りに映る夢は遥か遠い過去
上を見上げても曇り空しか見えなかった
歩いてきた道　見渡せる場所
探して　長い坂上れば
明日は高く飛べると信じて
もう少し力が沸くよう願う
雨が降り出しそうな暗い空も
いつか晴れたら虹を探しに行ける...

天を隠してた重い雲が
晴れて青空が顔を覗かせる
張り詰めた空気　少しずつ緩み
夜を過ぎる度　近づいてる
体の中　眠ってたものが
そろそろ起き出して動き始める頃
風が吹いたら　そよ風が吹いて来たら
窓を開けよう　春の香りに包まれよう
昔好きだった幼いあの子も
喧嘩したままの古い友達も...

じき訪れる冬を前にして　疲れたクヌギは実を落とす
邪気のひとつもない子供たちは　夢中で拾い集めてる
澄み渡る空に　宝石みたいな木の葉　揺れるこぼれた影
遠い昔の聖者を気取って　空を仰いで拝んでみたら
白い子猫に化けた天使の子　とぼけた顔で寝そべってた
畳の匂いの絵描きのあの人は　今日も涅槃を描く
青...

遠い日の思い出
持てるだけ並べて
枯葉を集めたら始めよう
生まれたての炎
手探りで伸びていく
生きてる夢へと潜り込もうと
遠い日の思い出
見えるだけ集めて
枯葉を集めたら始めよう
いくつか見繕い...

アタラシイ場所
少し疲れてた毎日　トンネルばかりの道
抜け出したくて　錆びてた扉開けてみたら
青い空がただ広がる　遠くまで見渡せる
何もかも捨てて行こう　そんな気にさせられるこんな秋の日には
一番高く舞い上がろう　風を拾ったら出かけよう
もっと高くまで飛ぼう　記憶の中の何処よりずっと高くまで
透明な...

見上げた空の色の下に
昨日までの影を重ねて
水溜りに映る明日に
今を投げ込めば波紋広がる
色あせていく鮮やかな日々の記憶が
消えてしまわぬうちに出かけよう
虹が現れてすぐ消えた
中途半端に未来を映して
いつの間にかここにあるもの
それが何かはまだ解らないけれども...