投稿作品6作品
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シズはハッと目を瞠った。畦道をいく赤とんぼの透き通る羽までもが、落ちゆく日の光に赤く染め抜かれ、黒く影を道々に落としていた。
乾いた土の上を学生服のヒラヒラとしたスカートを揺らして、シズは家路を急いでいた。山端は燃えるように赤く、その下はもはや闇だった。そこら中で虫の鳴く声がする。もう秋なのだと思っ...リンネ
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雨降り 一日
今日も 君だけを
思うほど ただ 歌うの
夢だけ 見ていた
この空に 虹は架かる
君は 笑う そんな夢
旅に 出たんだ一人 あの空を越えていく...空を越えていく
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エリシェバ~我が神は我が誓い~
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むかしある国の 国境沿いの教会の
美しい修道女 若きエリシェバ
ブロンドの髪と 空を映した瞳
大理石の肌に 薔薇色の唇
彼女こそ 神に愛されし乙女
彼女こそ 神の御使いの乙女
彼女こそ 国の平和の証
彼女こそ 国の繁栄の証
あぁこの国に祝福あれ
誰もが彼女のことを愛し...エリシェバ~我が神は我が誓い~
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咲いて 咲いて 木の実と繋ぐように
咲いて 咲いて 木の実となるまで
咲いて 咲いて 木の実と継ぐまで
あなたは繁みを掻き分けて
紅葉散る丘にうつ伏せる
秋が来たら咲く花も
散って枯れ野辺
果実ばかり腹を満たす
咲いて 咲いて 木の実と繋ぐように
咲いて 咲いて 木の実となるまで...さいて
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あやめ