山儀篤史

「元気？」なんて電話かけちゃってさ
本当は声を聞きたいだけなのに
あぁ不器用だな
何を言えばいいかわかんないや
排気口　なんでこう
肺に溜まった苛立ち吐き出すように
口から出るのは
君を試すようなことばかり
四散した記憶　勢い増して
飛散して悲鳴　いいように射て...

あとどれくらい
そう…どのくらい
君の名前を呼べばいいのでしょう
夕凪に消える風は
置き去られてた僕の音色
背中に感じる君の笑顔
何度も振り向く
「見えない明日ならイラナイよ」と
言葉で出来た砂浜で叫ぶ
違う誰かと笑ってるのなら...

世界を紡いでるのは
直線と曲線だけ
そして気付いてしまった
あの冬聴いた　夏の希望
あの日から　解けないpuzzle
やがて　僕らを導く
そして　この夜を越えて
気持ち連れ去る
夜の静けさが足跡を残すと
伝えたい言葉だけ通り過ぎ...

道端で見たよね
色とりどりの花
毎日変わる表情(かお)
今でも愛しい
朝陽がのぼりだし
花が顔を向けて
わたしは
あなたが好きだった空見る
青い空めがけて
手を伸ばしてみたけれど...

ネオンが散らばる街に黄昏れ
街灯の下うつむいて
無機質な空をただ仰いでた
悦びも哀しみも
痛みすら感じないというのなら
心はどんなに楽なのだろう
理想と現実、noiseの残響
魂が融けだして
紅い閃光の旋律でさえ
境界線がわからない...

“現実(いま)”から逃げることが
間違いだというのなら
戦う正しさを僕に教えてよ
真実を知って
ただ花が枯れてしまうなら
「目を背ける事も必要…？」

間違いがない世界は
正解すらなくて
無表情すぎる心がざわめく...

あの白い花も冬越え
春先には枯れてしまうよ
皮肉まじりの冷やかしに
ボクは耳を塞ぎこんだ
夕焼け空　赤く染まって
白い息が余計目立った
かじかむ手をキミに伸ばして
手をつなぐコトができたなら
あの日に見た星空を
いつの日にかキミと見よう...

見えぬこの瞳で
ただ君を求め
土に潜った
傷がついたこの腕で
強く強く…
そう…ただ強く…
君の手だけ探しても
錆びた鎖ばかり掴むの
記憶色褪せ識るのは
すれ違った紅い閃光...

陽炎　消えてく君の姿
目移りするほど
雑踏の中
月影　下弦のあの約束を
刻み込んだら
もう戻れないよ
君と見た
あの空の流れ星さえも
明日（あす）に越え
そう…僕の力になる...

街路樹を過ぎて仰いで
いつも思うのは
『キミの中ボクはいるかな？』
打算計算キミと駆け引き
顔色を見てる
魔法の言葉
『いつもありがと♪』
キミと交わしたね
kissの約束
顔火照ってる...

青空でずっと翔るツバサ
いつか羽根を休めたら
前に進めぬ日が来るような
そんな気がしてたよ
「傷付くの怖かった…」
笑顔の下の本音さえ
「キミだけは見透かして？」
守られたくて泣いていた
朝焼けには迎えに来る
泣き虫なボクには...

駅のホーム　君の笑顔を
夕日を背に眺めてた
その横顔　写真のように
瞳の奥焼きつけた
帰宅した瞬間に
火照ってゆく
くりかえし鼓動する旋律たち
心の隙間から鳴り響いた
忘れてることを忘れ
夢を見ることを夢見て...

夜空の星屑
心のツギハギ
まるで儚き命のよう
消えては生まれる
僕らの約束
想い出消えてく
そして大人になってゆくの
何かに追われて
駅のホームを過ぎゆく
電車は記憶のようで...

泣かないで　泣かないで
愛してるのに
キミをこの腕で守りたいよ
儚くて　消えそうな
黒く蒼い檻の中
"光"探し求めた　その手を…
uh...
たとえボクが居場所失くし
罪や罰が消えたりはしないなら
そう…...

緑の風が
ふいに耳を通りすぎてく
まるでキミのようだった
鏡に映る
夢と現実さえ
ナイフのように　Ah...
記憶を切り刻んでゆく
キミの手探していても
やがて忘れてしまうのだろう
愛してしまったキミを...

膝を抱え
独り仰げば　蒼のカーテン
「ひとりじゃない」
ゆるい坂道　一歩踏み出した
人はエラーを起こす生き物
計算通りいくワケないよ
ボクもキミもきっとそうでしょ？
いつも隙間埋めようとしてる
優しい言葉　ホントは
あの子にも向けてたんでしょ？...