Ⅶ時価

笑えない、言い訳はなんだ？
好きなものも指定されて
決めつけられる「幸せ」の定義なんて
貪欲に愛にすがりついて
幸せだと言い聞かせて
言いなりの飼い犬のままでいいんだ
争うことから逃げて
散る自己肯定は
愛と引き換えに傷だらけ
僕の意味のない命に...

君はどれ？
「もう嫌だ」
「頑張りたい」
どちら？
頑なに引っ張れば
壊れてしまうのに
生きる意味探し
進捗どうです？
嫌うのだけ上手ですね
何が好きだった？...

君は小悪魔
わがままで気まぐれなLily
その可愛いは自覚済み
世界一大好き
暗くて狭い檻の中に
閉じ込められて息ができないよ
抱きしめてくれた、愛してくれた
ほかに何もいらないほど
わざとですか？
その角度、斜め40のその顔...

Gravenite Singing dead
何処に行くの？
憂い帯びてく悲しみの音
儚く祈る姿を綺麗なものだなんて
信じていた愚かしさを
changing its shape
紅は血の匂いを漂わせては
一人きり誰もいない
孤独な闇の中へと引きずり込んでく
「何処にもいかないで」...

人を愛さなければ
生まれなければよかった
こんな幸せ渡して
どうしていなくなるの
ねぇどうして誰かを愛さないと
生きていけないんだろう
この声嗄れるまで
「愛してる」と泣いてる
君がいないことなら
知ってるのに...

「崇めろ我こそ神に成るものだ」
そんな戯言(たわごと）には付き合いきれない
承認欲求、満たすためだけの
信者を欲しがって寂しくはないの？
自分の価値なら自分で決めろ
「誰かの言葉じゃなきゃ嫌だ」
嘘があふれるこの世界で消費される側になる？
夢なんて寝てるときに見ろよ
画面越しの誰かはお前の事知らない...

「将来の夢は？何になるの？」
用意された答えから選ぶ
そうやって生きてそうやって死んで
心の声を殺し続ける
なりたいものわからない
ほしいものなんかないよ
「欲を吐くことダメ」だって
教えられて
幸せになれない
ダメだよ、怖がって逃げ出すのは...

間違えんだ、何一つ答えなんか見つからない
それでも歌う、君に届かない愛の歌
夢を見ている覚めない悪夢だ
言葉にできず、伝えたくもない
気づかせないで、救われていたこと
何も知らないあなたは
ただそこで笑って
意気地なし、受け入れもできず
手を繋いで目を開けたまま見た夢に恋い焦がれて
それだけ信じた、...

色褪せてく景色にさよならなんてさ
死にたがりの前奏曲（プレリュード）、かもね
「この世界を救ってみせる」なんてさ
ただ自分が生き残りたいだけの言い訳だろ
命あるものが崩れ去ってく
瓦礫にまみれた街にまだ未練がある
手を伸ばした過去の自分
冷たく突き離され
守れなかった君の頬から伝い零れた
涙で震える...

罅割れたこの欠片
拾い集め今、形を作っていくんだ
触らないでよと、振り払った手
守る夢は
酷く独りよがりだよ
理想ばかり積み重なっていくよ
届かなくて、息も切れて、
涙が出て、やめれなくて
それでも僕は夢を見てる
今からさ、歌うよ...

駄作ばかり産み出してく
心の真ん中さぁ何を歌おう？
罅割れかけたシンパシーをかき集めて
ねぇ、誰が私を見つけてくれるというのか
共感という檻の中、言葉という重い足枷
それでも私にできるのは書くことだけだった
誰か私を見つけて願い、崩れ落ちる音さえ
希望の鐘の音に聞こえて妄想に揺れてた
報われることを...

誰の目にも映らない、存在してるかわからない
ゴーストでなきゃダメですか？
本当は見えてるくせにさ
間違いすぎた人生は死ななきゃ治りませんか？
嫌われる勇気など、生きていく勇気など
簡単に持てるわけがない、そんな軽いものじゃない
人を欺いていて自分を苦しめ続ける
『優しい人に幸せを』そうじゃなきゃダメ...

「愛されない子はいらないんだよ」
どうしてそんな酷いこと笑いながら言うの？
いらなくなったら焼却炉
燃えて灰になったら
笑いかけてもくれない
いらない子供になってたの
「子供を愛さない親なんかいない」
こんな嘘に騙されてたんだ
愛される才能がない僕に
それでも心を教えてくれた君がいた...

いつか誰かの孤独を見下した
それで慰められることはないよ
道端に捨てられた花束は傷み、踏まれ、救い求めた
見向きもされない独りよがりだった
差し出される手は振り払った
猜疑心（さいぎしん）ばかり育って、嫌だ、嫌だ
愛したい、だから
I'll give you my heart beat withou...

迷子になり方なら知っているさ
言葉に詰まるのも慣れっこさ
生き方が上手になれなくて
そんな心の中
不確かさなら確かなものさ
寂しさだけで埋まる心さ
触れて確かめあうことでしか
自分が見えてこない
私はここにいるの？
私を殺したって...

死んじゃいたいような八月の夜
黄金色の月が泣くから
僕は笑うしかなかったの
さよならを告げた寂しさの輪郭は
君の面影を模倣して
泣き出しそうな僕に
嗄れそうな声を咆哮として叫ばせた
夢でも覚めないで
嘘でも愛せるから
ここから出さないで...