由紀の投稿作品一覧
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ああ、泣きそうだ。
君を忘れないよ。
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笑った君の未来を
剥ぎ取ろうとする誰かの声が
無性に腹立たしくて
行き場のない悲しみを
壁にぶつけては歯を食い縛った
例え終わりが僕らの
望んだ最期じゃなくても...ロンリネスラバー
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今日はハロウィンだ!
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黄色い髪飾り
オレンジのマント
「さあさあ、パーティーの始まりだ!」
包帯男に
狼男、吸血鬼
善悪魔女もいざ集え
不思議なランタンは
明かりを灯して...パンプキンガール
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だめ。だめ。君は生きて。
来年の雪は、一人で見ることになっちゃうけど。
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体温が低下して
生きてることすら実感できない
雪が頬を掠める
何かを訴えていた
靴を履き忘れた
もう冬かって空を見上げた
僕は何もできなかった...雪煙
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僕に残された時間は、あと。
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遅刻魔の君が笑う
クラクションが煩い
鈍痛と青い空
目叩きした瞬間に
霞む視界と病院の天井
泣く君の姿
どうやら僕は
死んでしまったみたいです...僕らの49日間
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魔法の言葉は「おやすみなさい」。
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足元の不安定さを
泪眼で安定させた
慣れない浮遊感が抜ける
ああ、またこの夢か
見たことのある景色に
どこか安堵の息を洩らした
空を翔ぶ魚に
光輝く黄金の果実...夢見心地ノスタルジック
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要らないんじゃない?
馬鹿ばっかの世の中なんて。
最大限の皮肉。
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狂っちゃったんだ人間的思考
動物みたいになっちゃって
まあ醜いったら仕方がないね
言いたいことがあんのなら
電話番号教えてあげるから
正々堂々かけてきなって...脳内停止信号
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知らなくていいよ。
逃げることもまた、大切だから。
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自分の嫌いなとこ
いくつあるんだろう
指折り数えていくうちに
耐えきれなくなったんだ
いつも誰かを横目に見て
「羨ましいな」と呟いては
自分の覚束さを嘆き...相対性死論
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人を晒して楽しいですか?
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戯れ言吐き溜め電脳掲示板
そこに晒された少女の
飛び降り自殺の無惨な死体
穏やかな日常が一変し
興味本位で騒ぎ出す生徒
まだ誰も気付いてない
この教室から
一人の少女が消えたことを...電波系自殺ガール
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少年Bは、
「今日もいい天気だね」
と言いました。
誰か見て、僕を。
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僕は今 舞台の隅で
中心で踊る誰かを見てる
無名の役者 役名:少年B
僕目当ての客は居ない
僕は今 台詞が終わる...役名:少年B
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あなたが作り上げた。
私がこうなったのは、あなたのせい。
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ほら、今日もまた
「人間なんて辞めろ」って
蔑まれ目覚める朝が来るの
何をしても
「どうせ嘘でしょ」って
「信じてないからね」って
努力したって...偽り人形は笑う
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記憶が1日もたない少年のお話。
これは、奇跡の物語。
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星が眠る頃に目を閉じた少年は
鶏鳴響く朝になると
全てのことを忘れてしまう
これはとても珍しい病気だと
周りの人は哀れに思い
同時に忘れられるのを忌み嫌い
少年に近付かなくなった...「 」
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インサニティ…精神病
世界は狂ってしまったよ。
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世界が美しく見えた
昼下がりの点滴落下
世界は狂ってしまったと
とある人は呟いた
中軸の崩壊
支配者の堕落と
僕らはいつからか...少年少女インサニティ
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少年は、人間になりたかった。
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手厚く保護を受けた少年
何も知ることなく
知らされることなく
老いることも許されず
チューブに繋がれたままは嫌だと
殻を抜け出した
初めて出た地上に
まだ震えの止まらない足...絶滅危惧種指定少年
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僕は、僕が作り出した。
この世で一番、忌むべき存在だ。
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ずっと笑顔でいた
そうじゃないと誰かが悲しむから
ずっと素直でいた
そうじゃないと誰かが眉をひそめるから
貼り付けの表情は
崩せずにいた
笑顔とは裏腹に...天邪鬼
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季節外れの、夏が来る。
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蝉の声が五月蝿かった
蚊取り線香の匂い
揺らぐ視界に倒れるあの子の姿
急いで駆け寄って
なんで動かないのって
肩を揺さぶりただ嘆いた
残酷に生き物を殺めてきた僕は
初めて"死"の恐怖に怯えた...蝉時雨
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ねぇ、本当は気付いて欲しいだけなんでしょ。
大丈夫、君はちゃんとここにいるよ。
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傍らに添えた脱脂綿
嘘で固めた遺書を綴って
"可哀想な子"になりたくて
ただ刃物を宛がいました
垂れる鮮血と快感
今を私が生きている証
存在というのを確かめ...手首自傷行為依存症の少女
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ヒーローもいいけど、悪役だっていいもんだ。
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いつだって物語の結末は
民が笑い正義が讃えられてんだ
僕は正義を崩す悪役
毎回負けて非難を浴びる
そうなるようになってたんだ
最初は嫌だったんだ
負け犬が歩む人生なんて
でも気付いたんだ...悪役デモクラット
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割ってしまおう。
新しい自分に出逢うために。
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透明すぎたビー玉は
車に轢かれて割れた
脆すぎた硝子の心は
無惨に割れてった
誰も本当の自分を
見てくれないの
ビー玉から覗いた世界は...びーだませかい
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いじめられても、負けない。
僕が正しい。
胸を張って言ってやる。
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大衆視姦の恥じらいも
風化して忘れた頃合いか
挙手して自我を表しても
馬鹿にされる時代が来た
閉ざされた社会に
僕の生きる場所はもう無いの...スクールタイムリミット
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汚れた遊女が恋をした。
叶わない恋だ。
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篝火燃え尽き夜花火
ハイカラ御弾き
浮世に吹かす艷色煙管
柵を越えた此方の世界
項(うなじ)頬擦り
嘘で塗られた口唇痕跡
これが運命ならば...吉原色恋浪漫譚
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君は僕の、唯一の救いだ。
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君が存在(い)ない朝
砂時計の小瓶が砕け
秒針が狂いだし
僕の心の軸が震えた
いっそ割り切って
最初から君の存在を
無かったことにしてしまおうか
記憶の換算 一方通行の想い...朝方の射光
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誰にしようかな。
天の神様の言う通り(笑)
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今日も明日も明後日も
うわべだけの付き合いしちゃって
1、2の3で裏切り終了
陰湿尚且つ凶悪犯罪
撲滅運動参加者は
未だ0のまんまです
振り翳された言葉のナイフ...教室完全犯罪計画
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空っぽの脳味噌なんて無意味。
プライドなんか破り捨てちゃいなよ!
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停止信号 思考力低下
加速現実 置いてかれぬよう
鈍痛継続 捨てた吸殻
貪欲思想に 笑みを溢せば
データぶっ飛び
パニック状態
嗚呼、なんて愚かな世界だろう!...東京コラープス
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くだらない。
私が一番、惨めだ。
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損得渦巻く現実世界
金に目が眩んだか
愚民が笑う
嫌悪感渦巻く現実社会
さあイヤホンをして
塞いでしまおうか
"涙の数だけ強くなれる"...自虐的少女は笑えない
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僕は君を、死ぬまで独り想い続けるだろう。
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真夜中一人ピアッサー
胸の痛みに比例して
穴が開く 虚しい痛み
涙が止まらないよ
砂嵐舞うテレビ画面
僕の苛立ちに比例して
雑音響く 汚い音声
動悸が止まらないよ...純恋草
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大切なものを失った日。
大切なものに気付きました。
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突然の震動
揺れる視界に
仲間たちの姿
崩れ行く見慣れた街が
大量の水と恐怖の渦に呑まれる
立つことが出来ず
ただ膝を地につけることしか...3.11
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君が僕を許すことはない。
だから僕は、死刑台に昇る。
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まだ見つからない
遠い昔に落とした記憶
頭が割れそうなの
無理に現実を壊したせい
消えそうな声で囁いた
"いつになったら
君は迎えにきてくれるの?"...プリズムメモリ
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言い訳まみれの、僕の歌。
さあ、歌のする方へ。
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ただ辛かった
積み重なった過去が
残酷にゆっくりと
鉛の錘になってのし掛かる
もう疲れたんだ
痛みに鈍い天然を
装い平気なフリして...ウタカタ、
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透明の深海へ。
悲惨な終末は近い。
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嘘つきな深海魚は
尾を揺らしながら
奥地へ誘う
月の泪がほどけた
思考はとうに停止
花が枯れ逝く
矛盾 無人 無慈悲...深海カタストロフィ
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君は、ねぇ。
沈んだ深海で何を思う。
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息をして、吸って吐いて
君はいつしか忘れて逝くの
透明だった
望遠鏡のレンズは
今は煤けて
呼吸ができなくなっていた
純粋だった...トイキノウタ
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