イチオシ作品
投稿作品5作品
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一人の青年が修道院を訪ねて来た。
「クラリスさんはいますか」
初めて見る顔だ。自分よりも年上だろう。
「はい、私がクラリスです。どちら様でしょうか」
「ああ、貴女が」
青年がはにかむ。
「僕はエルフェゴート軍に所属していた者なんだけど、エインって知ってる?」
突然その名が出て驚く。もちろん知っている...過去からの手紙
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悪ノ娘は生きている。
ルシフェニア革命から数年後に出回った噂だ。
処刑されたが生き返ったのだ、とか、実は影武者がいたのだ、とか、そもそも処刑される前に逃げ出したのだ、であるなど様々に語られている。
本書ではこの噂について検討していく。
まず初めに、「悪ノ娘」ことリリアンヌ=ルシフェン=ドートゥリシュ...「悪ノ娘」に捧ぐ
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R.
一国の頂点に君臨する金髪の少女。母のような強い女性になることを望んだ。しかし彼女は強さの意味を履き違えてしまった。弱さを見せないこと。意のままに他人を動かす彼女には常に一線が引かれた。彼女が心を許せる人は数少ない。その一人である青い髪の青年が城を訪れた。青年への恋心を持つ彼女は、会える喜びと僅...それぞれの願い
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——始まりました、第1回グルメショー!
本日のゲストはジェルメイヌ・アヴァドニアさんです!拍手ー!
——そして給仕係はリリアンヌとアレンにお願いします
「納得いかん!なぜわらわが給仕係などせなならぬのじゃ!それもこんな小娘相手に!」
「あらあら、あんたも小娘でしょ、王女様?」
「わらわに向かってなん...グルメショー
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春真っ盛り。空は青く草の匂いが心地いい。
…ここはどこだろう。迷った。春の陽気につられてふらふらと歩いているうちに、どこかの庭に迷い込んでしまったようだ。
あ、蝶々。追いかける。
いかんいかん、こんなことをしているから大好きな家族ともはぐれてしまうのだ。急に心細くなる。
「可愛い!どこから迷い込んだ...茶のアントラクト