気の向いた時に詩を少々
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やつれた指先 君の肌をなぞる
熱い血潮が どくり、と脈打つ
あの日が嘘ならば
僕はただ雨に濡れそぼり 微熱のような想いを脱ぎ落としていく
君の瞳がためいきをする
もう何もかもが遅い あとはただ過ぎ去るだけなのよと
すがる指先 君の頬をなぞる
冷たい肌の下 最後の愛が脈打っている
どうか見捨てないで
...無題
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さよならの言葉が ひどく遠かった
何もきかず出ていった背中を 引き止めたいのに
胸がつかえる 唇が震える
返事もきかないなんて
そんなところが あなたらしい
またひとつ悲しさを見つけた
記憶よ飛び立て
あの人との思い出 なくなってしまえばいい
こんなに胸が苦しいなら
こぼれる こぼれる 瞳から...それでも愛してる
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woo...woo...
今 踏みしめた大地に あの人の苦しみ 眠っている
流れた血潮を すすり飲む草木よ
鮮やかな花を咲かせろ
すべてを知らずにいたいのならば
Fire of hell 世界が怒りの炎に満ちている
私達にできることはあるだろうか
Fire of hell 大気が悲しみに淀(よど)ん...Fire of hell
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雲の旅する青空
ふたり 並んで歩く桜並木道 右肩が熱い
そよ風がひらめく 頬にキスして
それはまるであなたの吐息
おろしたてのスカート 恥じらうように揺らした
あなたの声はシフォンの花
そっと私の心包んで はらりはらりと舞っていく
その笑顔の甘さに
私の鼓動 ちいさく囀(さえず)るの
(大好き)...シフォンの花
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揺れるは花(か) 紅(くれない)の
風吹いて 連れゆく
君の手が 離れた ぬくもりが駆けていく 夕暮れ
まだ気付かないで
大人じゃない
この声が屆かぬことに 甘えてたんだ
影が伸びゆく 闇が濃くなり
音は忍ぶ 君と距離を置く
(嘘ぶいても、尚)
草いきれ 苦しくて...想い、ゆらり(仮)
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君が光を捨てた午後
僕はただうずくまって
立ち去る輝き 見送った
片隅に落ちていた 光の種
拾い 心の隙間に植えておく
君は言ったね
「馬鹿だよ」と
涙の雨が 僕の頬を打つ
その理由すら うつろなままに
枯れたこの体が 悲しいわけじゃない...光の種
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夜の静寂(しじま)は深く
深く あなたの嘘を攫(さら)ってゆく
僕はただ俯いて 言えずに飲み込んだ言葉を 毒にして
ざわつく葉のさざなみは高く
高く 僕の鼓動を急かしてゆく
あなたはただ立ち止まり 冷めた笑顔の仮面を 崩していって
ふと吐(つ)いた溜息 夜闇の底 沈んでいく
そこにひとひらの希望 残...凍った風