タグ：終焉の栞

帰り道。
今日は部活がない。
いつも３人で帰っていた帰り道。
なんだか、すっからかんだ。
私はため息をつきながら、空を見た。
なんで拓真は、殺されなくちゃならなかったんだろう。
拓真はわけ隔てなく誰とも仲が良くて、優しかった。
真っ赤な空。
私のリボンと同じ色・・・・。
ふと、目の前をみると。...

おはようございます
今日の天気予報をお伝えいたします。
今日は全国的に、ニセモノ注意報が――――――――
今日の朝、何気なく報道された君の死。
天気予報に、トレンドに。
押しつぶされるように。
１分足らずで終わった。
「お、おはよ・・・。」
沈んだ朝の挨拶。私は久太のところへ真っ先に向かった。
「久...

「はあっはあっはあっ・・・。」
俺は玄関に駆け寄る。ドアのカギを開けようとする。
ガチャガチャ、ガチャガチャ・・
「んでだよ・・・なんで開かねえんだよ！！」
グシャッ
何かがつぶれる音がした。
俺は振り返った。
リンゴが、つぶれていた。
熟れすぎたリンゴは、いとも簡単につぶれる。
そして。...

「・・・・・。」
あれから、どれくらいたっただろうか。
時刻は・・・・。午前１時３０分。
（あと３０分で・・・やめないとまずいって書いてあったな。）
俺は至って冷静だった。
（やっぱ・・・何にも起こんねえじゃん。）
つまらない。
つまらない。
つまらない。
出てこいよ。...

終焉の栞１－２「孤独ノ隠レンボ」
黒い本は、無駄に分厚かった。
そして、ずっしりと重い・・・・。
俺は黒い本を、机においた。俺は椅子に座り、本をひらいた。
（こんな本・・・・持ってたっけ・・・・。）
俺は読書はあまり好きじゃないし、こんな本を好んで読んだりしない。
「ひとりかくれんぼの方法・・・？」...

終焉への　道が　ほら
俺の　前　に　立ちはだかる
なんで　どうして　頭を埋め尽くす　疑問符は
やがて　君の　おかしな笑い声に　変換されていった・・・。
「次ハ君ガ、鬼ノ番ダ。」
終焉の栞１　「孤独ノ隠レンボ」
キーンコーンカーンコーン・・・・
「気をつけ、礼！］
日直が、一日の終わりを告げた。
俺、...