帰り道。
今日は部活がない。
いつも3人で帰っていた帰り道。
なんだか、すっからかんだ。
私はため息をつきながら、空を見た。
なんで拓真は、殺されなくちゃならなかったんだろう。
拓真はわけ隔てなく誰とも仲が良くて、優しかった。
真っ赤な空。
私のリボンと同じ色・・・・。
ふと、目の前をみると。
「こんにちは、美奈ちゃん。」
少女が立っている。
青いリボンを揺らす・・・・・。
「わ、私・・・・!?」
それは確かに、私だった。
肩まである、薄い栗色の髪。
身長、身振りだって、見た感じ一緒だ。
「あなた・・・だれ?」
「私は、美奈だよ。浅葱美奈。」
目の前の彼女は、そう笑った。
まさか。
まさかまさかまさか。
これが。
ニセモノ?
あれは、ドッキリの類じゃなくて・・・。
ほんとの事なの??
「ドッペルゲンガー・・・。」
私の頭に、そんな言葉が浮かんだ。
自分とそっくりなドッペルゲンガーと出会うと、死ぬとか聞いたことがある。
「昨日はありがとう。カラオケ、楽しませてもらっちゃった。」
ああ、そういうことか。
友達が見たのはこいつだったんだ。
「あと、もうひとつ、お礼言わなきゃ。」
なんなんだよ。
「あなたのおかげで、完全犯罪を犯す事ができた。」
・・・・は?
私は呆気にとられた。
「あなたの姿を使って、拓真君を殺したの。」
はははは。
あははははは。
「あんたなの・・・・拓真を・・・殺めたのは・・・・。」
「そうだよ。」
許せない・・・・。
「なんでそんなこと・・・・。」
「入れ替わるためだよ。」
入れ・・・替わる?
「もうじき、いやでも分かるよ。それじゃあね。」
ニセモノは立ち去ろうとする。
「待ちなさいよ!!」
私はニセモノの制服のすそをつかんだ。
瞬間。
胸倉をつかまれた。
「・・・・あっぐ!!」
苦しい。
ニセモノは私の胸倉をギリギリとつかみながら、こういった。
「これは、復讐だよ。あんたたちへの・・・・。」
ニセモノは私を投げ、夕焼けへ消えていく。
「・・・・・あっ・・・。」
思考が、回らない。
一体なんなんだ。
私が、何したって言うんだ。
でも。
―これは、復讐だよ。あんたたちへの・・・・。
あの言葉に、嘘があるとは思えなかった。
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