タグ:滅亡エクスペリエンス
12件
終わらない
未だ終わらない
僕達の物語
未だ始まってすら いない
緋き海の中 漂う
虚ろな瞳が映した
高らかに謳う 聖戦
偽りの平和を勝ち取る為に
点された刻印は
奥の 奥に 響いて...滅亡エクスペリエンス - 000/混沌 - chaotic

サカノウエ
混じり合う魂は悠久を流れて
結んだ生命は雨粒になった
優しさが積もり そこに愛が芽生え
世界を新しき楽園に変えた
未だ僕達が生まれる前の世界
全てが一度滅んだ
身体の奥に 刻んだ記憶と戒
全ては繋がっている
繰り返し 廻り
夜を灯した...滅亡エクスペリエンス - 011/環 - endless loop's

サカノウエ
神の恩恵を失くした人間は
もはや生きては往けず
地を這い回り 縋る
人間の信仰を失くした神は
もはや神とは呼べず
血に染まる腕 滲む
争えど たったひとつの終焉に向かい
同じ舞台で踊っているだけ
神も 君も 誰も彼もが
捩れ、雑じり、溶け合って...滅亡エクスペリエンス - 010/終焉 - the end

サカノウエ
果てしなく 果てはなく
永遠に拡がる闇と光
無色透明な鮮明さ
白黒に染まり やがて消え去る
本来在るべき姿
意味も 理由も 無い
そこには誰が居るの?
そこには誰も居ない
そこには何が在るの?
そこには何も無いよ...滅亡エクスペリエンス - 009/真実の世界 - world/zero

サカノウエ
黎明 雷光 混濁 邂逅
幻想 天空 紺碧 双眸
心臓 追憶 純潔 深淵
廻廊 永劫 結実 烙印
崩れ落ちゆく階段を駆け抜ける欲望に
羽根を持たない鼓動は膨れ上がる 膨れ上がる
赫く染まった天井が廃棄する掌で
掬い上げた栄光は闇を掃う 闇を掃う
嗚呼 嗚呼 嗚呼…
黄昏 閃光 集約 黒炎...滅亡エクスペリエンス - 008/烙印 - guilt

サカノウエ
ある日突然訪れた
世界の終わりを目前に
僅かな熱を分け合う様に
僕らは互いの手を取った
言葉にならない絶望と
頭に響いた神の宣言
ひとつも理解出来ない儘で
僕らは震えて死を待った
空は割れ 地は沈み
潜めた息も凍りつく...滅亡エクスペリエンス - 007/死を待つ僕ら - silent in dark

サカノウエ
地は廃れ 風は荒ぶり
森は枯れ 水は穢れた
自らの手で首を絞める
人間は愚かしいイキモノ
――神罰――
焔の柱 噴き上がれ
混沌の空に届くまで
存在自体 害ならば
痕跡も残さず 消滅せよ
限界値を超えても尚...滅亡エクスペリエンス - 006/神罰 - nemesis

サカノウエ
光も降らぬ 箱庭で
永遠に似た時間を生き
闇に包まれ 眠る様に
遠い目覚めを待っているの
まだ己が名も知らぬ
純潔の真白き羽根
空の声 聴いた瞬間
全てを悟るのだろう
愛に抱かれた 揺り籠で
生命の音に耳を澄ませ...滅亡エクスペリエンス - 005/名もなき我ら - nameless child

サカノウエ
扉を開いた
ココが何処なのか 知る為に
扉の先には
また同じ景色 闇の中
振り返れば もう何もなくて
僕は目の前の扉にまた手をかけた
そうして
同じ行為を幾度も繰り返し
それでも
変わらないと悟った瞬間 僕は...滅亡エクスペリエンス - 004/刻印 - crime

サカノウエ
夜が明けて 小鳥は囀る
新しい朝を告げる様に
陽が充ちる 街を見渡せば
白亜の塔から鐘が響く
街人の笑い声であふれる
こんな日常を『平和』と呼ぶのだろう
…だけど わたしは
この壁の向こうの 燃え盛る戦火を知っている
屍が重なる 戦慄の光景を知っている
報われぬ生命の 埋もれた嘆きを知っている...滅亡エクスペリエンス - 003/偽りの平和 - peace/dead

サカノウエ
僕達は 何の、誰の為に戦うのか
それさえ解らないまま
剣を握り 振り翳して 此処まで来たんだ
初めて殺したのは片目を失くした老兵だった
次に殺したのは母の亡骸に縋る少女だった
機械的に繰り返す『聖戦』と謂う名の虐殺
同じ年頃の少年兵達とも剣を交えた
皆一様に暗く虚ろな眼をしたまま死んでいった
まるで...滅亡エクスペリエンス - 002/聖戦 - the war

サカノウエ
未だ僕達が生まれる前の世界
全ては繋がっていた
身体の中に 流れる緋色と愛
全ては同じだった
慈しみ 抱いて
夜を過ごした
愛おしく 微笑う
朝を迎えた
幾年が経ち 鼓動は色を変えて
世界は鎖されていく...滅亡エクスペリエンス - 001/緋 - color of blood

サカノウエ