彼木

美しく夜が切り取られては
時間の中を泳ぐのは難しい
静かに展く翅のように
視線が消え　羽化を促してゆく
何になろうか
炎はひらく
心は浮いて
夜の街　光になって
街を包んで
遁走する...

やり残したことが　ないだろうか
心は動く　どこまでも川を辿り歩いて
美しい思いが雷雨のように突き刺す
振り返ってみれば陽だまりがそこにあったのに
柔らかな風と共に袖を開けて呼び込むのだ　この場所まで
世界を憎むほどの予定はない朝に希望は洩れてゆく

１つの部屋に閉ざされた電車の中で 僕ら運ばれて行くだけだろう
早くあの青空や衝突する光と別れたくて　分からなくて　目をとじる
小刻みに揺れる身体　悲鳴を殺して割れそうで　僕らは重たくて
だけど今はもう　水の底に沈んでゆくだけ　誰も届かない　取り出せない　深く　深く
ねえ海よ　あなたのその眼の中に住ま...

カーテンが揺れて　朝焼けが覗いている
空の彼方　惹かれて　立ちつくしている
引き戻さないでくれよ　このままでいてくれと
微かな声が聞こえた　あの海の向こうから
海よ　お前のその眼の中に匿ってくれないか？
閉ざされた部屋からは届かない　さあ、眼を閉じろよ
嗚呼　今きみは水の底　静かに開いた目から涙が落...

ガラス玉より柔らかく
地上を跳ね　今、遠くへと
森のはじまり　ねこの髭より
鈍く愚かな　わたしの指先
もう魔法を使うには遅すぎる
それでも届くように願うよ
あなたは羽の生えたまぼろし
静寂の中を渡って行く
開けっぱなしの私のその向こうへと通り抜けていく
眠りの中　懐かしい場所へ...

ふと訪れる夜に　一人ぼっちのきみは
それをなんどだって耐えたよ
明かりの無い世界や　こころの無い世界を
なんどだって乗り越えたんだよ
手と手　触れ合える
その時は　まだ来ないけど
でもね　いつかは
出会えるって　そう信じてる
きみと　触れ合える
目の前に　いくつもの光がみえる...

夜の海　漂う小舟　月の光だけが照らす
もう誰も本当の景色は知らない景色なのに
線をなぞるように白鍵と黒鍵を鳴らす
貝になって目を閉じる　まだ自由を知らないのに
沈む船の中で奏でられるピアノのように
どうしてだろう？　あなたを今、遠く感じている
踊るあなたの隣でわたしが
長い夜を乗り越えられるように
...

私の声　あなたへ届け
I found the lost my fragments.
たとえどこへ　いたとしても
貴方の元へ　伝えたい
過ぎてゆくだけの　退屈な日々を
わたしが生まれ変わらせるから
嬉しい気持ち取り出したくて
踊りだすように歌うよ
現実を超えたミライをいま ココに繋げるから
ありった...

nova… 新たな惑星へ
never… 振り返らずゆくよ
パパとママに手を振っては
涙こらえて　ロケットに乗り込んだの
遠ざかってゆく　地球に向かって
強くなると誓いを立てて
誰もいなくなった　部屋のオルゴール
うたを　うたを　うたを奏で続けていて
置き去りにされた　悲しいメロディ
そこに　そ...

買い物帰りだっていうのに　
素敵なレモンみつけたら
空にかざしてみたり　
どこかに飾りたくなるでしょ
甘酸っぱい香りに満たされた部屋
鏡の前でポーズ決めてみた
そうだこの匂いだ
きっともうすぐ本番だ
透けた色ガラスを
砕いたみたいなあの夏は...

ぼくを呼ぶ声が聞こえた　　　静寂の中に
街の明かりが消え去った　　　真夜中過ぎに
ぼくも連れ出してよと願った　月の明かりに
星と妖精が踊りだした　　　　不思議な夜に
ファンタジーは・・・
ほんとうにそれはあったんだ
星窓をぼくは開け放った
目に映る星ごと抱きたくなるから
星空をぼくら飛び回って
あふ...

キュートなバルーン キミをいつも抱きしめているのは
キミのこと好きだからまちがいないね　きっと
アイデアがぐるぐる　迷路を駆けめぐっては悩ませる
そんな頭の中のこと
ふとワタシ　手を離し
抱いた気持ちごとキミのこと飛ばしてみたくて
どこまでも鳥のようにキミと一緒にはばたいて
雲の上の先までも　どこま...

北極星　北極星　この天の元では
あなたに伸ばした手も　届かなくて
　　
4月は始まりの季節だとおもっていたんだよ
髪の間から透けている　不明瞭なあなた
春が終わっても　夏が始まっても
内気なわたしただ　あなた思ってるだけ
彼方にあったあなたとの　距離は少しずつ縮まり
目の前にみえていたのに　それなの...

透明な君の瞳は夏を写しこんで
それはこの空よりも　青い結晶みたいで
ずっと　ずっと　誓いを交わして
あなたと二人で　この手を繋いでたいよ
永遠に 閉じ込めた気持ちも
解かすような魔法を　君は持ってるから
二人握りしめた手の中で
夏の記憶が氷のよう　残ってるから
太陽の都市は輝く　僕らつつみこんで
夏...