無才の投稿作品一覧

明滅　繰り返す
誘蛾灯　仄明まで
ふらふらと　這々の体
踏み潰した女郎花
「私、花一匁で売れ残ったの」
皆々様お釈迦の言う通り
一寸土足で御免遊ばせ
心焉に在らずとも、味を知らずとも皿まで食らえ
ブーイングコールと喝采！
大繁盛　この世界に乾杯！...

おはよう、と今日も始まりを告げる朝鳥が鳴いている
行く宛も無いが　身支度を済ます
君の歩をまるで急かすように　坂道は下る
夏風は薫る、想い出を煽る
ただ、泳ぐだけの夜を越えて
まだ、見たいものがあるから
あるから、
だから、右の手にサイダー　左の手に光を灯せ
暗闇でも喉が渇いても　迷わないように
君...

「誰が救ってくれるものか」
「みっともなく泣くのをやめろ」
泣き腫らした顔の少女はまた転んで洟を垂らしていた
「感動すらも自作自演　それを如何に楽しめるか試されてるんだ」
「只管書く他ない　誰の目にも触れずに」
「ロックバンドの歌うことなんてどれも嘘っぱちだった」
「それっぽいコード並べてそれっぽく...

駒組が済んだら仕掛けよう
何せ時間は有限だ
死んだ魚の目の黒い内に
探し出さなきゃならないから
採算度外視　万感な結末を、
燦々と愛の降る　顛末を、
頼りない物書きは
いつか折った筆を再び手に執った
到頭、捨て鉢の破戒僧
堂々巡り、繰り返す今日に...