詩に一家言あるものの、上手いこと書けない馬鹿です。 昔は小説をやっておったりしたのですが、今はまぁやったりやらなかったりです。 こちらでモゾモゾやっております↓ http://twitter.com/product16
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ひところ、暖かい風が吹いた時があった。まだ寒い時期だったから、印象に残っている。
いつもの駅で電車を待つ間、遠くの山を見ると、少しけぶっていた。太陽は柔らかく地面に落ちていた。春を感じるような天気に、柏原は微笑むように目を細めていた。
ベンチに座り、ぽーっとした柏原の横で、僕もぼんやりとしてい...踊りませんか、次の駅まで
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私のお父さんは、バイクが大好きだ。お仕事がお休みの日は、バイクを整備して手を真っ黒にして、それが終わると「どこかを試しに走ってくる」と言って、夕方まで帰ってこない。
そんな父をお母さんは呆れながらも、どこ吹く風と見守っている。時々、お父さんは、お母さんを後ろに乗せて、私をおじいちゃんのところに預...父とバイク(未完)
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ただ
ただ
ただ
ただ
ただ
ただ
ただ
ただ
ただ
ただ...君が好き
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晴れの日が恋しい
そんな日があっていいでしょう
いつも同じなんてことはないから
ぐずぐずした天気に足止め食って
窓の外を見て思いが募る
傘もさしたくないなぁ
雨合羽・長靴でもいいかなぁ
歩いて出かけていいことあるかなぁ
あぁ
晴れの日が恋しいの...恋しい太陽
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教えて頂戴、夢でおきたこと
それはあなたが望んだことかしら
教えて頂戴
太陽が東から登って西に沈んでも
驚くことかしら
君にとって何が大事かしら
明日のこと?
気になってるあの子?
欲しかったデジタルカメラ?
教えて頂戴...おねがい
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君にはわかりゃしないだろう
心のありどころ、わかりゃしないだろう
そりゃそうさ
一度消えればみつかりゃしないだろう
何度探そうが、みつかりゃしないだろう
そりゃそうさ
心がないなら死んだほうがましなのだ
傷つけたことがわからぬなら
死んだほうがましなのだ
君は手にはしないだろう...心がないなら、死んだほうがましなんだ
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遥か彼方、僕の知らないところで
君はどうしているでしょうか
悩んでいるでしょうか
恋をしているでしょうか
僕はわからないけれど
幸せでありますように
僕にとって君が大事だったように
同じくらい大切な人を見つけてください
君の横顔が見たいなぁ
君の笑顔が見たいなぁ...遥か彼方、僕の知らないところで
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爺さんが死んだ。
俺は爺さんが死出の旅立ちを始める数時間前、図書館で暇に飽かせて、大型の宗教図版の本などを手にとってページを繰っていた。世界の宗教、古今東西の宇宙観、死生観が凝縮された宗教図版がその本には詰まっていた。竜が自分の尻尾を咥えている絵を見ていた時、親父がすごい勢いで俺をつかんで連れ去...おやすみジンクレエル 【未完】
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女の子のタイプは? と聞かれると、やはり凝りに凝って考えてしまう。出るとこ出てる子、おとなしい控えめな子、笑顔の素敵な子、料理が上手な子、いろいろとある。高望みもあれば、それはどうなんだと思う好み、嗜好でもって女の子のタイプを決める男もいる。
だがまぁまてまて。人にはいろいろな面がある。一義的に...ある席の思索
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イヤフォンをつけて寝転がった。ポータブルプレイヤーからお気に入りの曲を選んで流す。部屋は静寂だけれど、僕の体は音楽に満たされた。
忘れられていたメロディが耳にそそがれる。一つ一つの音に集中してそれを追ってゆく。目を閉じて、その暗闇のなかで、一つ一つの音が輝いて、さながらプラネタリウム。僕はその暗...プロモーションイメージ
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心は風に、意識は宿に、荒れすさぶ海に体はある。すべては別々の位置にあって、一つを形作っている。
心は風に乗ってどこか知らない場所に飛んでいってしまった。意識はじっと宿にいるばかり。荒れすさぶ海にあって体はもみくちゃになっている。
意識は残酷なまでに明晰だ。恐怖に怯え、寂しさに震えている。どこか...健全な病まい
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#6
僕が柏原に話しかけようと決心を決めるのは金曜日の下校時と決まっていた。もし気まずさが残って別れたとしても、土日のうちに落ち着くことができるし、月曜日にはリセットできる。もし柏原が僕に興味を持ってくれたとしたら、土日に話したいことを溜めて、月曜日に話してくれると思うからだ(重大な論理破綻がある。...朦朧と咲く悪魔花 【未完・下】
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『僕は一体何者なのか』
僕ははっきりと覚えている。あの特異な経験を!それ以降僕はその時点の僕を置いてきてしまい、変質してしまったのではないかと思える。
無邪気な感覚が、本気に変わっていく。
何かを得たい。僕のその意識が、純粋に鋭利な形のもので切り裂かれるまでと、その後――。
#1
春はのろり...朦朧と咲く悪魔花 【未完・上】
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手紙が来ないと言う事を理由に、私は彼を忘れることにした。手紙をすべて処分して、彼が居たと言う痕跡を全て、徹底的に処分した。残ったのは記憶の中の彼だけであった。胸の奥が空っぽになったようで、でも不思議な重さがあった。深夜になっても眠気はやってこない。それでも電気を消して、布団に潜り込んだら、涙が止ま...
心よ枯れろ
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世界で飲まれるコカコーラ、世界で聴かれるマイケル・ジャクソン、世界を繋ぐインターネット。
宇宙に風船のように浮かぶ地球の表面は、世界と呼ばれる人間たちの空間。私たちはそこで暮らしている。ちっぽけだけれど成長し、仕事をこなし、人と知り合い、人を好きになり、愛し、そして子供を育て、死んでいく。私たち...ありふれた気持ち
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箱の中で暮らすのに疲れた。僕は実際に箱に住んでいるわけじゃあない。ごく平凡に、両親が暮らしてきた家に生まれ、屋根のある建物に暮らしている。間違っても、橋げたの下の粗末な家で、ダンボールを使っているわけではない。
箱はとてもとても大きい。それはとても大きい。それはとても大きいようで、でも改めて大き...フラーレンより複雑