ましゅう

透き通る風　隠した夜明け　照らさないで
余白だらけプロフィール　僕も僕を知らないから
手応えのない感触　不安定な感性
自己顕示欲ばかりが病んだ　やだ　やだ
加工まみれの原型のないセルフィー
絵空のパッチワーク
またフィルターを重ねた　強がり
手作りの時限爆弾みたい　それでいいから
超人類の僕は　今、...

〈1A〉
午後6時過ぎ　みんな誰かのお姫様へと変わる時間
独り揺れる電車の音　小さくワルツを踊る
ささくれていた唇　そっとリップを塗り直す
キミに似合わないと言われたけれど
世界で一番ときめくrouge
〈1B〉
気づけばたくさん飲み込んでた
苦いカクテル　キミの台詞
ガラスのヒールからはみ出してた...

波打ち際の足跡を見ていた
足跡だけが遠く続いてた
たった一度のことばを何度も何度も
くたびれるまで巻き戻している
形の違う時間は積もって
わかちあえない砂時計
終わりない波に乗せ　想いが打ち寄せる
わたしは何処へも行けないまま
風は凪いで見えない　きみと終着点
わたしに終わり方を教えてよ...

夕焼けが遠く　まだ空にしがみついてる
僕らもう、とうに　誰そ彼になっていた
憂鬱な色の玩具箱みたいな街で
ひとり神さまの溜息に吹かれてる
憧れた痛みが　残り微かに光ってる
君にも見えたかな　もうわからないや
懐かしいドラマをひとり摩天楼の上で
ありふれたネオンが　瞬いて消えた
まだマジック・アワー　...

お砂糖とスパイスが　かくれんぼしてるの
かわいい赤ずきん　森の奥
「モウイイヨ」
風にゆれる　枝の揺りかご
樹から落ちて　大人になるの
バニィハント　ファニィハント
騙して　騙され
割れた葡萄酒汚してく ママとの指きり
カタツムリ　カエルたち　狼のしっぽで
真っ赤なビロウドの幻想（ユメ）裂いて...

幼い心臓　奏でた子守唄
報われないまま　彩られてきた痕
生温い雨の中　太陽の名を叫んだ
抱き留めるその手を求め僕は夜に産まれた
純情の海に裏切りの花束を
何も知らずに守り続けた聖域（サンクチュアリ）
真白な世界が鎖を超えてゆく
今、羽撃いた
孤独の羽根を広げて深い空へ
神様がくれた産まれた理由を...

〈Lily〉
盤上の奪い合いも何気ない触れ合いだって
計算と思考予測　隙なんて美しくないわ
〈ゆかり〉
「感情はいらない」とか　生物はすぐ腐るのに！
瞬間に染まりたいの　隙あらば期待しちゃうでしょ？
〈Lily〉
終わらないSchwarz Weiß　馬鹿げてる
いつだってスタイリッシュに余裕見せたい...

「もう少し」わがままに縋った
藍色に沈む遊園地で
滲んだ温もり　その手だけを憶えてる
思い出だけ乗せた幻想曲（ファンタジア）
廻りゆく回転木馬
手を振って振り返して
あなたがいない夕闇
途切れ途切れの継ぎ接ぎな子守歌
青い影絵になった
優しい横顔　その未来...

食べられないパンを毟った　
秒針が刻んで粉々になる
その痕は賞味期限切れ
わたしのお腹で腐る
ひらひらと蝶々のリボンを結んだ導火線
夜へ逃げなきゃ
カビた子犬の尻尾を持って
内側へ
銀河の星の土の匂いがするビスケット
きれいな水飲んでも...

くたびれた財布　片手に歩き出す
「ちょっと買い物行ってくる」なんて
こぼれ出た言葉に手を引かれて
すれ違う人の声がよく聞こえる
何気ない一言が離れない
ネガティブなループといつも同じランチ
冷めた苦いコーヒー
いつからここにあったんだろう
積み木のように重ねて沈んでいった
夕焼けに甘いチョコレート...

僕だけ違うんだってそんな気がした
周りと共感できない毎日
群の中で
好きなテレビ笑った所さえ
不協和音が生まれる
僕を除けて回り続ける
その輪に僕の居場所はない
サーチエンジン
楽しいって何が正しい？
教えて　ねえ先生...