記憶は怖い
冷たい刀身で はっきりと輪郭を保った切っ先で
心を内側から突き破るから
またこんなに研ぎ澄ましてしまって
感傷性の延長線上
優等生なこの醜状
窮屈そうな憂鬱感が
頭もたげて這い寄って来た
今日もくるくるくるくるくるくると
反芻する脳内環境
それじゃ何も見出せやしないさ
アイデンティティさえも否定したくなって
思い出は優しい
暖かな朧で ぼんやりして撫でる様な霞で
心の内を満たしてくれるから
鈍った筋の柔らかい事
等高線の心内描像
正規化された虚の群像
創発された躁鬱感なら
こうべを垂れてひれ伏して
どうもずぶずぶずぶずぶずぶずぶと
隠遁する脳内構造
ここじゃ何も傷付けやしないさ
自分自身さえも見えなくなっちゃって
後悔出来たなら
どれだけ良かっただろうね
振り返ろうにもパン屑が残ってないのさ
そっとひたひたと足音だけが近付いて来て
だってゆるゆるゆるゆるゆるゆると
忘却する脳内情報
お前も忘れてやろうか
存在も
生きていた事も
苦しみも
どうせ出来やしないから
今日もまた思い出す
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