古い記憶に　引きずられて
苦い記憶は　上書きして
綺麗になった　君の姿
少し滲んで　遠くなる

少しだけ期待していたんだ
８年ぶりだよ　同窓会
記憶の中の　君はいつも
あの時のように　笑っていた

少しも変わらず　綺麗でさ
むしろあの頃よりも　ずっと
ひとつだけ違う　ことがある
薬指には　光るリング

三回も僕は　告白して
三回ともまた　振られたけど
「元気そうだね　本当に良かった」
そんな言葉は　凍りついた

古い記憶は　まだ輝き
今も心を　包む檻で
綺麗な君の　その笑顔は
少しも色を　失わない

一度だけだよね　デートしたの
そう　一度だけだと　君は笑った
あの頃から　変わらない君
変われないままの　僕の気持ち

古い記憶は　また輝き
あの時感じた　甘い匂い
綺麗な君が　笑っていた
懐かしいねと　笑っていた

忘れていたんだ
しまっていたんだ
こんなにもまた　あふれ出すよ
甘い記憶が　あふれ出すよ

古い記憶に　引きずられて
苦い記憶を　上書きして
綺麗な君が　ほほえんでた
少し滲んで　遠くなって

帰り道を　とぼとぼ歩く
あの日の気持ちに　重ねるように
綺麗な君が　ほほえんだ
古い記憶が　ほほえんだ

古い記憶が　ほほえんだ