あれから、何をしたのか覚えてない。
ただ、泣き叫んだ事だけは覚えている。
何時間も何時間も・・。
それから、ふらふら歩いて教会までついたのだろう。
ハクさんに助けてもらったことは覚えているから・・。

それで、今は教会の近くのちいさな港に来ていた。
魂がぬけたような体でふらふら歩くあたしを人は変に思っただろう。
時々、声をかけてくれる人がいたような気がする。

この海は、よく一人で来た場所だった。
城に引きこもってる事が大嫌いだったあたしは
よく城をぬけだして、ここに来た。
いつも、迎えにくるのはレンだった。
あきれたようにあたしを見てから、説教をする。
説教は嫌だったけど、説教のあとレンとここで遊ぶのが
大好きだった。

太陽の光にあたってキラキラ輝く海をじっとみて、
昔、レンに言われたこの海の言い伝えを思い出した。



「王女様・・何回目ですか?脱走するのは・・・」
疲れたように言うレンを無視して、あたしは砂浜に座ってただじっと海を眺めていた。
すると、レンも隣に座ってきて話しかけてきた。
「海・・すきなんですか?」
「うん、大好き。なんだかまったりしない?」
レンはちょっと首をかしげた。
まあ、わからなくて当然か・・。言葉って難しいよね。
するとレンはどこからか羊皮紙とペンを取り出した。
「?何を書くの?」
と尋ねるとレンは笑って
「願い事をかくんだよ」
と言って、さらさらとペン羊皮紙になにかを書き始めた。
書いたものをあたしがが声に出しながら読んでいった。
「リ・ン・様・の・脱・走・が・な・く・な・り・ま・す・よ・う・に
って、脱走は何回でもしてやるよ!!」
と反抗するあたしをレンは無視してまたどこからかガラスの小瓶を取り出した。
「リン、この海に昔からある言い伝えって知ってる?」
「え?この海で泳いだら神になれるとか?」
そういったら、レンはくすくす笑った。
「なによ!本気で考えたのに!!」
そう言ってそっぽ向くあたし。
レンはあたしの頭をなでてから小瓶の詮をぬいた。
そして願いをかいた羊皮紙を丸めて小瓶にいれ、
詮をした。
あたしはその行動を目を輝かせながらみていた。
ふいに、レンは立ち上がって海に近づいた。
あたしは服がぬれるのが嫌だったから遠くからレンを見ていた。
すると、思いっきりレンが小を瓶をなげた。
その小瓶はやがて、海に消えていった。
あたしは小瓶が消えて行くところまで見て、はっと我に返った。
「レン!なんで小瓶を投げ捨てたの?不法投棄じゃない!!」
ちょっといらだっているあたしをレンは無視して
「この海にある言い伝えはね・・。
願いを書いた羊皮紙を小瓶に入れてね、海に流したら
その願いが叶うっていう言い伝えがあるんだよ」
そういうレンにあたしはちょっと感心した。
なんか、すごいなぁって。
かっこよかったんだ・・。
あれから、しぶしぶ城に帰ってレンに説教された。
でもね、次の日には海に行かせてくれたんだったけ?


「願いが・・叶う・・?」
それが頭に残った。
「こんなあたしでも願いが叶うかしら・・。」

そして、あたしは教会に戻った。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

後悔の手紙2

続けるつもりはなかったんです。
本当に。
最近、暇なので・・・。

追記。
前バージョンでまちがえさがしをしてみよう!!
見つけた人は神様だ!((って何してんだよこいつ←

閲覧数:298

投稿日:2010/05/03 10:17:44

文字数:1,304文字

カテゴリ:小説

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