A
甘くべたつく香りの中で
 疼く痛みを反芻する
生温(ぬる)い指の感触が
 喉に纏(まつ)わり離れない

B
”何故、召し上がってくれないの?”
”容(かたち)がお気に召さないの?”

S
そして彼女は私を殺した
 愛の言葉を紡がぬ口に
既に味すら見分けぬ舌に
 注ぎ込む鉛のようなチョコレヰト


A
黒く蠢く嫉妬の病
 柔く鋭く侵蝕する
解けない紅い呪縛は
 強い酸にも溶かせない

B
”もし、触れることも、齧ることも、
 呑み込むことも嫌ならば…”

S’
ここで暗転、頗(すこぶ)る不愉快
 愛は得てして自己愛であり
我欲を満たす道具と成ろう
 気色(けしき)ばむ色素の薄いファンデヰション

S
そして彼女は私を殺した
 愛の言葉を紡がぬ口に
既に味すら見分けぬ舌に
 注ぎ込む鉛のようなチョコレヰト

C
嗚呼、ここにひとつ。
 歯型のついたチョコレヰト

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

そして彼女は私を殺した【ValentineDay後日談・閲覧注意】

バレンタイン系を投稿し忘れたので…

「作ってる最中に同棲中の彼が我慢できずに齧っちゃって」
→歯型がついたチョコレート

「(大好きな)彼がチョコを食べてくれないの、
  それどころか受け取ってもくれないの…」(グキッ
→歯型をつけたチョコレヰト?

※ピアプロ外部へ公開する場合はライセンス条件をご参照ください。

閲覧数:90

投稿日:2012/02/16 23:32:10

文字数:385文字

カテゴリ:歌詞

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