A
甘くべたつく香りの中で
疼く痛みを反芻する
生温(ぬる)い指の感触が
喉に纏(まつ)わり離れない
B
”何故、召し上がってくれないの?”
”容(かたち)がお気に召さないの?”
S
そして彼女は私を殺した
愛の言葉を紡がぬ口に
既に味すら見分けぬ舌に
注ぎ込む鉛のようなチョコレヰト
A
黒く蠢く嫉妬の病
柔く鋭く侵蝕する
解けない紅い呪縛は
強い酸にも溶かせない
B
”もし、触れることも、齧ることも、
呑み込むことも嫌ならば…”
S’
ここで暗転、頗(すこぶ)る不愉快
愛は得てして自己愛であり
我欲を満たす道具と成ろう
気色(けしき)ばむ色素の薄いファンデヰション
S
そして彼女は私を殺した
愛の言葉を紡がぬ口に
既に味すら見分けぬ舌に
注ぎ込む鉛のようなチョコレヰト
C
嗚呼、ここにひとつ。
歯型のついたチョコレヰト
そして彼女は私を殺した【ValentineDay後日談・閲覧注意】
バレンタイン系を投稿し忘れたので…
「作ってる最中に同棲中の彼が我慢できずに齧っちゃって」
→歯型がついたチョコレート
「(大好きな)彼がチョコを食べてくれないの、
それどころか受け取ってもくれないの…」(グキッ
→歯型をつけたチョコレヰト?
※ピアプロ外部へ公開する場合はライセンス条件をご参照ください。
コメント0
関連動画0
ご意見・ご感想