愛らしい妹
いじわる継母は
もう居やしない

父親さえ いなければ 二人幸せに
暮らして行けるだろう あの日を忘れて

母さんが殺した 父さんが食べた と
妹は杜松の下に骨埋めた と
あの日の小鳥が歌う

美しい兄妹
金持ち父親
ある日川に出掛け
父は溺れた

麗しい少年
愛らしい妹
目ざわり父親は
もう居やしない

二人には 残された 莫大な遺産
これでもう二人きり あの日を忘れて

母さんが殺した 父さんが食べた と
妹は杜松の下に骨埋めた と
あの日の小鳥が歌う

<掛け合い>
夜 部屋で身を寄せ合い
(闇 背中合わせ眠る)
片手だけを繋いで

大きな杜松の樹が
街の片隅の
小さなお屋敷に
小鳥を乗せて

妹が連れ出し 兄が突き落とした と
かわいそうな金持ちは水の底 と
杜松の上 小鳥が歌う


<読み>


すきとるゆきのはだ
ちのよにあかいほ
きぬのよなくろかみ
うつくし(きょう)(だい)

うるわしいしょおねん
あいらしいもおと
いじわるままははわ
もおいやしない

ちち(おや)さえ いなければ ふたりしあわせに
くらしていけるだろ あのひをわすれて

かあ(さん)がころ(した) とお(さん)たべた と
いもおとわねずのしたにほねうめた と
あのひのことりがうたう

うつくしいきょうだい
かねもちちちおや
あるひかわにでかけ
ちちわおぼれた

うるわしいしょおねん
あいらしいもおと
めざわりちちおやわ
もおいやしない

ふたりにわ のこされた ばくだいないさん
これでもおふたりきり あのひをわすれて

かあ(さん)がころ(した) とお(さん)たべた と
いもおとわねずのしたにほねうめた と
あのひのことりがうたう

よる へやでみをよせあい
やみ せなかあわせねむる
かたてだけをつないで

おおきなねずのきが
まちのかたすみの
ちいさなおやしきに
ことりをのせて

い(もお)とがつれ(だし) あにがつきおと(した) と
かわいそおなかねもちわみずのそこ と
ねずの(うえ) ことりがうたう

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

≪応募用≫ねずの樹<不採用>

杏鈴と申します。

この度はクポクポ様の、「ノスタルジア」を拝聴いたしまして、童話的な雰囲気に魅力を感じて歌詞を書かせていただきましたので応募させていただきます。
http://piapro.jp/content/uf4n9lpw1g9ud90l

詞の内容は、グリム童話の「ねずの木」の話をもとにしています。ググったりするとあらすじが出てきますが、かなり怖い話です。本作は、その「ねずの木」のその後をイメージしたものです。
兄妹にとっては、継母だけではなく、父も同罪なのでは、という想像から。
暗黒童話もOkと書いてあったので暴走しました。すみません。

掛け合いのところのカッコでくくってある部分は、メロディじゃないほうです。
読みのカッコは一音で二文字読ませたい部分です。

閲覧数:147

投稿日:2010/04/25 15:13:51

文字数:865文字

カテゴリ:歌詞

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