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24件
ぼんやりと過ごす 夜のティータイム
海と夜空とを眺めてる
テラスはたちまち一等星のよう
ねえ真珠の海に沈む三日月
星々を取り残し
どこへ行くんだい
ここは涙をかき集めた場所
星色のグラスに注いだら
ちょっと悲しい味がする
ぼんやりの海に 浮かんだ綺羅星...真珠と夜空のティータイム
ねこぽぽ
魔法使いの毒入りチョコレート
作詞・作曲:Ecchou
イケメン過ぎた王子
魔法使いのくれたチョコを
のどに詰めて意識を失くして眠った
美しい王女に
恋人にされるまで目が覚めなかった
冷めたら王女様の傍にいた
王子には恋人がいて
そのあとは修羅場になって...魔法使いの毒入りチョコレート
Ecchou
少女は門を見上げていました。
町の入り口の、大きくて重そうな鉄の門です。開かれた扉を、様々な格好の人たちが通りすぎていきます。
「本当に、ここまででいいのか?」
少女の隣りで、女性騎士が尋ねます。
「うん。送ってくれて、ありがとう」
少女は頷き、お礼を言って、町の入り口へ足を向...棺桶少女 エピローグ 終(つい)の街/丘の上の家へ
海月大和
あるとき、少女はゆらゆら揺れる焚き火を眺めていました。
街道を少し外れた森の中。棺桶は相変わらず、膝を抱えて座る少女の隣にあります。
少女は一人ではありませんでした。少女の向かいには、木に繋がれた鹿毛の馬と愛馬を撫でる女性騎士がいます。彼女は盗賊を追い払った騎士団の一人でした。
「あま...棺桶少女6 森の中で/女性騎士
海月大和
あるとき、少女は街道の真ん中にいました。
「やぁやぁ、お嬢さん。一人でどこへ行くのかな?」
「知ってるかい? ここいらは今とっても物騒なんだぜ。恐ろしい盗賊が出るからね」
「おお、怖ぇ。だけどお嬢さんは運がいい。なにせ百戦錬磨の傭兵が目の前にいるんだから」
「どうだい? 護衛に俺たちを雇...棺桶少女5 街道の真ん中で/傭兵と盗賊
海月大和
あるとき、少女は木工屋の工房の中にいました。
棺桶に付いていた木の車輪が、荒れ道のせいで壊れてしまったのです。
雑多な工房の隅っこで、手作りの椅子にちょこんと座り、少女は木工屋の仕事を眺めていました。椅子の隣には、車輪を外された普通の棺桶がありました。
「棺桶用の車輪だァ?」
少女...棺桶少女4 工房の中で/木工屋の男
海月大和
あるとき、少女はサーカスの一団とともにいました。
団員用テントの隅っこで、椅子代わりの丸太に腰掛け、少女はジャガイモの皮を剥いています。
少女の前には、山盛りの皮付きジャガイモ、綺麗に皮の剥かれたジャガイモ、重なったジャガイモの皮、そして棺桶が置いてありました。
小さな手のひらで小振りのナイ...棺桶少女3 テントの中で/ナイフ投げの娘
海月大和
あるとき、少女は乗合馬車の中にいました。
心優しい老夫婦が、一人きりで道を歩く少女を見かねて、声をかけてくれたのでした。
馬車の幌の中、膝を抱えて座る少女の横には、当然のように棺桶が置かれています。
「ねぇあなた? お母さんとお父さんは一緒じゃないの?」
老婦人は少女に優しく尋ねま...棺桶少女2 馬車の中で/老夫婦
海月大和
がらがらと車輪を転がし、少女は歩きます。
小さな体の倍はありそうな棺桶を後ろに連れて、木の車輪をがたがたと鳴らしながら、少女は歩きます。
くりっとした大きな銀色の瞳を真っ直ぐ前に向け、歩きにくそうなドレスの裾を引きずって、少女は歩きます。
毛先の跳ねた長い金色の髪を揺らし、手にはしっか...棺桶少女 プロローグ 旅の途で/露店の店主から
海月大和
ある所に、貧しい親子が住んでいた。
父親は酒を飲むばかりで働こうとせず、母親は病弱で働けない。
娘はまだ幼い為、親子は隣家の人達に養って貰っていた。
しかし、隣家も決して裕福とは言えなかった。
自分達が食べて行くだけで精一杯なのに隣家まで…
その家では毎日の様に喧嘩が行われていた。
隣...名もなき娘の物語
方向音痴
街はずれの小さな港に
一人の少女がたたずんでいました
彼女の手にはガラスの小瓶が握られています
彼女がこの海に来た理由は
昔に弟が教えてくれた
ひそかな言い伝えからでした
「願いを書いた羊皮紙を」
「小瓶に入れて」
「海に流せばいつの日か」
「想いは実るでしょう」...リグレットメッセージ
梨紗
(サビ)
私の名前は灰ずきん
醜い顔の灰ずきん
双子の姉と比べられ
今日も肩身を狭くする
(人口100人ほどの小さな村、アヴェロ。
そこに双子の少女たちがいた。
美しい姉リヴィスは「赤ずきん」
醜い妹ドゥーリチェは「灰ずきん」と呼ばれた)
(Aメロ)...醜い灰ずきん
亜子
「水面の狂想曲」
作詞 黒須朔夜
あまりにも美しい水面の
君に触れたくて
漕ぎ出した小船だったのに
掻き消してしまったんだ
魔性を帯びた毒林檎を
分かりながら口付けるような
恋は始まり、終幕の鐘は鳴る
白い花を編んで飾る...水面の狂想曲
揚げ餅P このもちさくや
深い森の奥にある国。
心優しい王に治められた、優しさと慈愛に満ちた国。
妃である王妃もまた、慈愛に満ちた女性だった。
そんな2人の間に子供が生まれた。
女の子…王女だった。
王女は両親によく似た優しい子で、誰からも好かれていた。
月日が流れ、王女は18歳になった。
戴冠まであと2年…...森の奥の歌姫
方向音痴
―――はじまりは、紅い、紅い、鐘(ベル)の音
鐘が鳴り響いたのは、誰か居なくなったから
鐘が鳴り続けるのは、死ねばいいと願った人が居るから
鐘が鳴り続けるのは、誰かを失ったから
鐘が鳴り続けるのは、呪ってくれと願った人が居るから
紅い鐘の音は何処までも、地の果てへと堕ちていく
音なんか知らない、音と...何処の鐘
霧れまP
愛らしい妹
いじわる継母は
もう居やしない
父親さえ いなければ 二人幸せに
暮らして行けるだろう あの日を忘れて
母さんが殺した 父さんが食べた と
妹は杜松の下に骨埋めた と
あの日の小鳥が歌う
美しい兄妹
金持ち父親...≪応募用≫ねずの樹<不採用>
杏鈴
森の奥の旧家
大富豪のお屋敷
英国の様な佇まい
お屋敷の離れに
お嬢様が一人
静かに読書してる
お人形みたい
濡れた様に綺麗な髪
白い肌に紅い唇
漆黒のお召し物...深窓の君
草加初利
お伽の森へようこそ
あれここは?
ふと目、開き起きあがる
なんでここはどこだろう?
今まで私部屋で寝ていたのに
ワンピース靴履いて
周りは緑の森
目の前をウサギが
慌てて走り過ぎる
まってよなんでなの...【歌詞応募】“「beefbowl39」様の「【歌詞募集】 タイトル未定 TEMPO=166 【鏡音リン】」”
kirito
雪のように色白で
血のように赤い頬
湖のように碧い髪
ねえ白雪 私の可愛い愛娘
誰より美しく愛らしい 私の自慢の愛娘
あなたは私だけのもの 王様にだって渡さない
あの人のエゴであなたが 馬鹿な王子に嫁ぐだなんて!
あなたは私だけのもの ここに閉じ込めたりしない
遠い国へ二人逃げて 誰よりも幸せになる...白雪
杏鈴
蹴り飛ばされたあの窓 壊すことがなかったら
セロ弾きとかっこうはどうしていたのでしょう
トォテテ テテテイ、やり直しはそのまま
ただひとつ違うとするなら 涙を拭う羽だけ
かっこうはいつだってセロ弾きの肩に寄り添って
月の出た夜には二人ドアから飛び出して
いまだ 見たことも聞いたこともないような
ドレ...【曲を付けて頂きました】 セロと小鳥の幸せのうた
2430a
此処はおとぎ話の国
少女はお母さんに頼まれて
森の中へと入って行く
その頭には赤のずきん
籠の中にはパンとジュース
体の悪いお婆さんへの届け物
「恐い狼には気をつけて」
少女は森へ入っていく
一人で森へ入っていく
”恐い狼には気をつけて・・・”...黒き狼と赤き少女
瓜千歳
いつかの時代、ある城に
永き眠りの姫ありき
可愛く可憐なお姫様
そんな噂が広まった
噂聞き付け幾何の
強者共の夢の後
想い敗れた敗者たち
そこに現る者ひとり
制止の声を振りきりて
中に進んだその者は...喜劇『眠りの森の王子様』
吸血少女
街外れの小さな店の
窓から見える光景は
いつもと変わることのない
色のないモノクロの世界
だけどある日ボクの瞳に
突然色があふれだした
視界を明るく照らしたのは
輝いた彼女の微笑み
「コンニチハ」と
しなやかにお辞儀をする...街外れの哀しき少年【マリオネット】の物語。
hiruto
紅い月が浮かび
鴉は不気味に鳴く
人々は恐怖に震え
街は鎮まる
紅い月が天高く上がり
血に飢えた吸血鬼(ケモノ)が狩りを始める
紅い紅い道は
やがて消えて
人をまた寄せては
同じ事を繰り返す...幻世界
廻羅