街外れの小さな店の
窓から見える光景は
いつもと変わることのない
色のないモノクロの世界

だけどある日ボクの瞳に
突然色があふれだした
視界を明るく照らしたのは
輝いた彼女の微笑み

「コンニチハ」と
しなやかにお辞儀をする
肩から流れる長い髪
上目遣いにみるコバルトの瞳
そのすべてが艶めいていて
ボクは彼女に心奪われる


それからのボクの日課は
窓から見える彼女の
軽やかなダンスを眺めること

「タノシイネ」と
くるくるまわり踊る
真っ白な細い指先
高く上げられのびるつま先
そのすべてが艶めいていて
ボクは彼女に心囚われる


見ているだけじゃ物足りない
ほんとは彼女と話したい
その手を掴み
抱き寄せて

僕ダケノ物ニシテシマイタイ…


けれどもある日彼女は
青い瞳の青年の腕の中で
あのときの笑顔のまま
人ごみの中消えていった

「イカナイデ」と
必死に手を伸ばすけど
何かが邪魔して届かない
彼女のところへ走ろうとしても
何かがボクを放してくれない
絡ミツク無数ノ糸ガ
僕ヲココカラ逃サナイ…


街外れの小さな店の
窓辺でたたずむ少年は
己を操る糸に絡まれ
今日モ身動キデキズ二
モノクロノ世界ヲ生キル…

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

街外れの哀しき少年【マリオネット】の物語。

小さな店に飾られた操り人形(レン)の切ない片恋の物語。

少し病んでます。←

街外れの小さな店の操り人形→レン
向かいの窓からみえるオルゴール→ミク
オルゴールを持ち去った青年→KAITO

というようなイメージです♪(リンがいない…(汗))

人形のレンは、自分が人形であることを知りません。
そして恋焦がれる彼女がオルゴールであることも。
自分のものにしたくても、追いかけたくても所詮は人形。
彼は小さな店の窓辺に飾られていることしかできないのです。

閲覧数:141

投稿日:2008/10/30 23:34:44

文字数:514文字

カテゴリ:歌詞

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