乾いた夏空に響いた慟哭
君の咽びは似合わない
『あの子のこと殺しちゃった』
蒼白した顔で言う君の表情はどこか安心していて
君が救われるならそれでいいと手を取り逃げ出した

誰にも見つからないところへ
死んでも見つからないところへ
持ち物は財布だけで十分さ
後を引く思い出は破り捨てよう
彷徨うまま たどり着いたのは
名前も知らない時計塔の頂ー

手を伸ばしたら届きそうな
空を 仰いで 君は 僕の手を離した
『さよなら ありがとう』
どこにでもあるセリフを吐いて
落ちた 落ちた 落ちた
鈍い音が響く 僕しか聞こえない音
僕は 君の後を 追えなかったー

焦がれた夏空に僕はひとりぼっち
君は写真の奥で笑う
『僕はどうしたらいいの』
君を救えなかった罪悪と死ねなかった後悔で
頭の中も心の中も君でいっぱいで苦しい

もう一度あの日君の最期に
あわよくば僕もそこで最期に
君だけの思い出に浸る
後を引く思い出は何もないよ
今度は1人で 登った時計塔はー



君はずるいね
君だけ死んで楽になろうなんて
僕の手を引いて欲しかった
最後まで共犯者にしてよ
君の優しさは甘くないよー


手を伸ばしたら届きそうな
空を 見上げて 僕は 時計塔から一歩
『待ってて 今行くよ』
どこにでもあるセリフを吐いて
落ちた 落ちた 落ちた
鈍い音が響く 意識が遠のいてく
僕は 君の後を 追いかけたんだー

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
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時計塔

死は死で償わないと__

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投稿日:2020/05/25 17:34:59

文字数:594文字

カテゴリ:歌詞

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