[歌詞]
眠れないんだ 肌に潜った
朝な夕な 喉がつかえて、ずっと。
華が咲いた 風が告げた
腐る兆候だ 煮詰まる脳垂らした。
月光なくては 逃げ惑う。
溢れた願いは 路肩、彩って
——微笑う。
優しく揺らいだ ああ何故 覚めない、未だ。
夜風に踊った 残り香まとった
ドレスが、伝う 淀んだ街路に。
——必要だった。
言葉はいつか
無口な部屋の 埃と化して。
隠れた願いは その肩、彩って
——嗤う。
あなたが嫌いだ。
ああ何故 綺麗なまま。
最初の頁(ページ)をめくれば、
最後の情景(シーン)を追いかけ閉じるだけ。
どうして。
——わかっているのに。
この手を握って 目を閉じ微笑った、頬。
流れて伝った ごめんね、と
——桜吹雪。
眠らぬ願いが 季節が薫って、苦いな。
伝う、淀んだ街路に。
歌う、滲んだ最後に。
[動画内文章]
春は毎年、憂鬱を連れてやって来る。
少し気の早い春一番が私を包んだ。
雨よりもずっと柔らかく感じる。
時が経つほどに色濃く、鮮やかに咲く思い出。
両の腕では到底抱えきれない宝物たちを、
ひとつ、またひとつと零しながら、
それでも歩き続けることを選ぶ。
そうして拾い上げたこの筆。
一体どれほどの人に届くというのか。
たったひとり、されどひとり。
太陽、月、星。風が、花が。
大切な思い出が、そして私が。
あなたを独りにはさせない。
寂しい思いはさせない。
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