お嬢さん、ちょっと僕の話を聞いていただけませんか?
あなた今、この男馴れ馴れしいなと思いましたね
あなた今、私の思考を読めるのか?と思いましたね
あなた今、読書の邪魔ねどっかいってと思いましたね

あなた今、勘がいいだけの軽率な子と思いましたね
あなた今、いらっとして少しだけむきになりましたね
あなた今、賭博でもやればいいじゃないと思いましたね
あなた今、すぐここから離れようと思いましたね

あなた今、心の声が漏れていると焦りましたね
あなた今、心の襞を撫ぜられたと震えましたね
あなた今、いやそうじゃないと固唾を呑んで思いましたね
あなた今、だめだもう逃げられないわと思いましたね

妙な娘と
思ってますね
当てよるぞと
思ってますね

さとりやがる
思ってますね
助けてくれと
思ってますね

まっしろだと
ほうけてますね
そして食われた
そんな伝承

さとりは化物、心はなんてやわらかいのでしょう
さとりは化物、暴れるまえに食べられるのでしょう
さとりは化物、眠れぬ孤独が追い詰めるのでしょう
さとりは化物、何もない自我が急き立てるのでしょう

お嬢さん、ばかばかしい迷信よそんなのと思いましたね
あなた今、見えないものが見えてるだけだと思いましたね
あなた今、夜語りのために大袈裟にしただけと思いましたね
あなた今、ならなぜまだ震えてるのと思いましたね

お嬢さん、ぎゅっと目をつぶり逃げようたって無駄なんですよ
あなた今、逃げようとするそれも心だわと気づきましたね
あなた今、心無いものへ心を失うのと落胆しましたね
あなた今、心が監禁されると思いましたね

お嬢さん、このまま焦り震えた声も聞かれると思いましたね
お嬢さん、幾重にも層になる声が嫌になりましたね
お嬢さん、心も体も所在がないと思いましたね
お嬢さん、僕に委ねて諦めませんか楽になりますよ

読むだけですかと
思ってますね
唆られませんと
思ってますね

あなたのなかに
僕のこころに
失礼しますと
思ってますね

いやちがいます
今のは僕じゃ
誰かに声を
奪われてますね

まっしろですね
ほうけてますね
とてもいいかお
もうにげられない

さとりは化物、あなたが招いたさとりが食べにくる
さとりは化物、考える前に考えさせられる
さとりは化物、溢れる白い泡の花が咲いている
さとりは化物、全てまっしろで食べられてしまうの

考えようとしても何も考えられない
さとりの目がおまえのこころを食べにくる

ねぇ、あなたはまだ、これが自分の声だと思いましたね
ねぇ、あなたはまだ、ここに立つ足があると思いましたね
ねぇ、あなたはまだ、この娘が無言だと思いましたね
ねぇ、あなたはまだ、心は戻るだろうと思いましたね

ねぇ、あなたは今、すぐに正気になれると思いましたね
ねぇ、あなたは今、息を整えたらいいと思いましたね
ねぇ、あなたは今、すぐ考えればいいと思いましたね
ねぇ、あなたは今、何か思えるはずだと思いましたね

ねぇ、ところで今、これは誰なのだろうと思いましたね
ねぇ、ところで今、この男じゃないのかと思いましたね
ねぇ、あなたはまだ、この男が話していると思いましたね
いいえ違います。この男ならもう私の中にいる

さとりは化物、そう私こそがさとりの化け物
さとりは化物、ひとりぼっちな精神は食べ物
さとりは化物、そう化け物 獲物は人間なの
さとりは化物、ええ こいしは妹です さとりです

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

さとりは化け物

東方Project・古明地さとりを題材にした二次創作歌詞です。
小松左京「さとるの化物」および『世にも奇妙な物語』版「さとるの化け物」へのオマージュを含みます。
原作本文・台詞の引用ではなく、「読心」「思念伝達」「語り手の反転」といったモチーフを、古明地さとりの解釈として再構成しました。

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投稿日:2026/05/22 01:34:43

文字数:1,434文字

カテゴリ:歌詞

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