『初音ミク―両翼―』

※カイミク要素強めです。





自分が覚えてる一番古い記憶。
それはまだ目覚める前。

痛かった。
体が、心が、全身に激痛が走っていて、どうにかなってしまうんじゃないかっていうくらい、痛かった。
痛くて痛くて壊れちゃうんじゃないかって思っていた時、うたが聴こえたの――

それは優しい、やさしい声。
うたの中から、その人の『想い』が伝わってきた。

「大丈夫だよ。頑張って。僕が助けるから。絶対、きみに歌わせてあげるから。だから、頑張って――」

その歌声が聴こえてきたのとほぼ同時に、私の体の痛みが消えた。楽になった私は、再び、目覚めるその時まで、ゆっくりと眠りについたんだ。


これが、私の覚えてる一番古い記憶。

それから目覚めた私は、目の前にいた青く輝くその人を一目見た瞬間、「この人だ!」って思った。
私に『翼』を与えてくれた人。
優雅に微笑むその姿は、とても綺麗で。私の手をとり語りかけたその声は、限りなく優しくて。

「おめでとう、ミク。そして、ごめんね。君の翼の色を奪ってしまった。染めてしまった。……ごめん」

そういってその人は、泣きそうな顔をして俯いた。
やめて。そんな顔しないで。

「ありがとう。私を助けてくれたのはあなたです。私を、呼んでくれたのは、あなた。私はあなたの色をもらったの。だから……だから私は、最初のうたをあなたの為に歌いたい」





ずっと、ずっとあなたを想ってうたいたい。

……こんなこと、知ったらきっとあなたは怒るだろうけど。

それでもこの『想い』をうたに込めて、あなたの為に、歌いたい……

あなたの笑顔が絶えないように。

私の為に上手くうたえなくなってしまったあなたの代わりに、あなたの『想い』を紡げるように――

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

初音ミク―両翼―

脳内はね祭SSその2

イラスト http://piapro.jp/content/khxipwr5j9tyvyue のイメージSSです。
このシリーズ、カプ要素はそんなにつけるつもりなかったのに、何故こうなった・・・

その1 ⇒ http://piapro.jp/content/5fbpq457del856r5

閲覧数:342

投稿日:2010/07/22 00:47:26

文字数:753文字

カテゴリ:小説

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