「ルカ、昼ご飯食べよッ!」
めぐみが弁当を机の上に置いて言った。
「あ、うん」
「わー!お昼だー!」
マナ達も机をくっつけて、弁当を広げた。
「いただきまーす!」
みんなで弁当を食べた。
「ねぇ、マナ」
私はマナに言った。
「なーにー?」
「結局のトコロ、マナとメイトは付き合ってるの?」
「!?」
マナは飲んでいたジュースを吹き出した。
「マナ姉きったな!飛んできたし!」
「ごーめ~ん!」
怒るユリにマナが謝った。
そんなに焦ってるって事は・・・
「図星?」
「ぶっ」
またマナは口に含んだばかりのジュースを吹き出した。
「ルカー!直球過ぎるよ!!」
「だって気になるんだもの」
めぐみは落ち着けと言わんばかりに私の肩を叩いてきたけど・・・
「私は別にがくぽと別れたからってそういう話を聞きたくないっては思ってないわよ?私に気を遣ってくれたのは分かったけど、私が仲間はずれみたいじゃない」
私が言うと、みんな黙り込んでしまった。
ほら・・・
「こういうのが、私を自分は別世界なんだって思わせるのよ・・・」
「うーん・・・・」
めぐみは難しそうな顔をした。
マモは困ったような顔をした。
ズキ・・・・
私を『孤独』に追い込む何かが、私を襲う。
そもそも何でそんなに私に言うことを悩む?
私を拒んでいるの?
やっぱり私はベツセカイなのか?
めぐみ達と友達という証や安心感が、ぐちゃぐちゃに潰されていくみたい。
その様子は、果実が熟れて地面に落ち、腐っていく様子と似ていた。
「ねぇ・・・教えてよ・・・」
こんな些細なことなのに、小さい子のように人への執着心が強まっていった。
自分でも馬鹿みたい、と思う。
「うん・・・教えるね!ルカは友達だからッ!」
マナはニコッと笑って言った。
「うん!マナとメイトさんは付き合ってるよ!」
マナが言う前に、めぐみが言った。
「ちょっとぉ~!なんでボクが言う前にめぐみが言うの!?」
マナはめぐみを突いた。
「ご~めん!だって、隠すことじゃないし~!よく考えてみれば、改まって言うことでもないし~!」
「・・・まぁ、それもそうかもしれないですね」
「確かにな」
「な~んか、ごめんねルカッち!」
みんな、私に教えてくれた。
「・・・」
それなのに。
「ルカ?」
私は、答えを求めていたはずなのに。
「あ・・・」
「?」
それなのに・・・・
「ううん!なんでも無い!」
「?そう」
この気持ちは何だろう。
胸を貫かれるような、この感情は。
応援練習の時にも似た、この感情は。
果実が熟れて、潰れていくような、この感情は。
「ごちそーさま!!」
マナを見ると・・・
「じゃ、またね!ルカ!」
「あ、うん!またね」
私の中は、マナを拒絶している。
そして、その代わりに求めているものは・・・
「!?」
私の中が真実を濁す。
真実は、教えたくないと。
私自身にも教えてはならないと。
これを知ったら・・・
何かが壊れてしまうと―
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