冷めきった雨 けたけたと笑うように
窓ガラスを伝ってゆく
あぁ シンデレラは僕じゃなかったんだ
束縛が解かれた筈なのに 心は締め付けられる

秒針の音がやけにうるさく
ほぼを伝う雨は止まない
頂点に達した長針は調子よく
今日の出来事を昨日の思い出に変えた

もう少しシンデレラで居たかったな
ガラスの靴 また探してくるからさ
だからもう少しだけ隣に置いといてよ
零時を迎えた君は 新しいシンデレラを想い
胸をときめかせているんだな



この位はさ 覚悟してたはずなんだ
アスファルトを走ってゆく
まぁ この程度は受け入れられるかな
なんて強がってみたって 底は雨でぐちゃぐちゃだ

気がついちゃった 思い出の場所
頂点に達した気持ちは熱を帯び
なんであの子にとっても思い出なのだと悔やむ

あと少しシンデレラで居させてよ
もう何も欲張らないからさ
ちょっとでいいの いい子にするから
朝を迎えた君は シンデレラの元に
靴を運んでいるんだな



望んだ幸せ もうないや
君以外要らないと誓ってくれた夜が
また訪れる


もう少しだけシンデレラにならせてよ
君以外からのガラスの靴は
履き慣れないしなんだか嫌なの
長針が0へと急ぐ

もう少しシンデレラで居たかったな
ガラスの靴 また探してくるからさ
だからもう少しだけ隣に置いといてよ
零時を迎えた君は 新しいシンデレラを想い
胸をときめかせているんだな