■紅色カラス

清い泥沼の上
置いてかれた紅色カラス
ほかに染まることなく
飛び立つこともなく

明日から来た流行と
聖歌と気体の融合が
昨日から生きる僕の粋を止める

襲うものといったら言葉の破片
ガラスのように尖る言葉
塵だけがきれいな破片

「綺麗だ」と賛美する三羽の兎
「造詣だ」と言う2ちゃんねらー
余裕さをかましたかのように嘲笑され

アキバ外れ屋上の
寂しがりや紅色カラス
飛んだって啼いたって
春眠暁を覚えずさ
孤独だってそれであって
誇らしいと思えたら
拡声機で言葉をおくれ

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昼ごろ見たいじめと
夜ごろ見たリア充が
娯楽と悟って轢かれるT字路

調べるといったら第一の印象
恐ろしく汚い第一
モノクロ深い印象

「基本だ」と肯定する白豚
「間違い」とリツイートするおっさん
我を忘れて持論を馬鹿に唱えられて

九十九里浜先の死を
意気地無し紅色カラス
未練なり後悔なり
生きる意味になる
それぞれ光があり
輝かせるのは君だ
全てを棄てる気で生きろよ

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帰り道港町
あくびする紅色カラス
キキのような声を
聞いたら君の言葉を
与えてやってくれないか