たゆたう笹は 旅する小舟を
猫は探す ふしぎなくすり
四角い耳を 尖らせたい
皆と同じように 勇ましくと
旅する日々は さまよう視線は
猫を晒す 見飽きた世界
四角い耳を 手放したい
月へと舵取り 進め 進め!
揺れる星の水面を 月のひかり追いかけ
小さな貝を 櫂(かい)にして
ふらり、浮かんでいきました
たゆたう笹は 旅する小舟に
猫と探す ふしぎなくすり
四角い耳を 研ぎ澄まして
皆と同じように 鼻を澄ます
旅する先に 広がる視界に
猫を包む 夕日のひかり
四角い耳を 四角いまま
溶かし出していく 透け出してく
ゆらゆら小舟は浮く 月のひかり待てずに
いちばん星と 合図して
猫に、教えてくれました
「皆があなたを 振り返るわけ
夕日を抱く 3色の宝(けなみ)
四角い耳を その全てを
男らしいと 見惚れているわ」
小舟の帆断つひかり 向かう先に待つ月は
猫と笹と 夢を置き
ひらり、のぼっていきました
揺れる水鏡追う
ひかり溶ける耳照らし
追い越す月とともに
猫は、帰っていきました
四角い耳を尖らせて
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