朧に煙る中天の満月
雲居から落つ白銀の光

来ぬ人を待つ幾度目の夏
伸びていくのは茅の穂

秋に戻ると笑う面影
一縷の縁を絡ませて
夢にさえ訪うこともせず
褥は最早君を忘れた

願わくば ただ一目 一目だけ
恋しあの人に 逢えたなら
もうそれだけで ああそれだけで
死んでしまってもいいの



虚ろに過ぎる凍て空も尽き
蜘蛛糸も果つ 紅鉄漿のみ注し

来ぬ人を待つ幾度目の冬
枯れていくのは茅の葉

沈む更夜を喰らう月影
独り寝の胸を締め付ける
夜を越えて 零る忍び涙
雪に変じて 君に落ちよと 

願わくば ただ一目 一目だけ
恋しあの人に 逢えたなら
もうそれだけで ああそれだけで
死んでしまってもいいの



恋し人待つ幾度目の夏
踏み分け聞くは茅の音

夜に紛れて訪ぬ人影
過ぎた年月を その腕の中に
引き寄せて 抱きしめて 放さないで


ただ一目 一目でも
愛しいあなたに 逢えたから
もうそれだけで ああそれだけで
消えてしまってもいいの


消えてしまってもいいの……



【ひらがな】

おぼろにけぶる(7) なかそらのつき(7)
くもいからおつ(7) しろがねのひかり(8)

こぬひとをまつ(7) いくどめのなつ(7)
のびてゆくのは(7) ちがやのほ(5)

あきにもどると(7) わらうおもかげ(7)
いちるのよすがを(8) からませて(5)

ゆめにさえ(5) おとなうこともせず(9)
しとねはもはや(7) きみをわすれた(7)

ねがわくば(5) ただひとめ(5) ひとめだけ(5)
こいしあのひとに(8) あえたなら(5)

もうそれだけで(7) ああそれだけで(7)
しんでしまってもいいの(11)



うつろにすぎる(7) いてぞらもつき(7)
くもいともはつ(7) べにかねのみさし(8)

こぬひとをまつ(7) いくどめのふゆ(7)
かれていくのは(7) ちがやのは(5)

しずむこうやを(7) くらうつきかげ(7)
ひとりねのむねを(8)しめつける(5)

よをこえて(5) こぼるしのびなみだ(8)
ゆきにへんじて(7) きみにおちよと(7)


ねがわくば(5) ただひとめ(5) ひとめだけ(5)
こいしあのひとに(8) あえたなら(5)

もうそれだけで(7) ああそれだけで(7)
しんでしまってもいいの(11)



こいしひとまつ(7) いくどめのなつ(7)
ふみわけきくは(7) ちがやのね(5)

よるにまぎれて(7) たずぬひとかげ(7)
すぎたとしつきを(8) そのうでのなかに(8)
ひきよせて(5) だきしめて(5) はなさないで(6)


ただひとめ(5) ひとめでも(5)
いとしいあなたに(8) あえたから(5)

もうそれだけで(7) ああそれだけで(7)
きえてしまってもいいの(11)


きえてしまってもいいの(11)

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

浅茅が宿

上田秋成『雨月物語』の「浅茅が宿」をモチーフにしています。


「浅茅が宿」での宮木は勝四郎が旅立った次の年の夏に亡くなっていて
死んでからも勝四郎を待ち続けています。
自分がすでに死んでいることを知っていたのかどうか、
それでもようやく勝四郎の腕の中で眠りに就けたのだと思えば
これは悲恋ではないのかも知れません。





ごくごく私見ではありますが
勝四郎=働かない というイメージから、
勝四郎がKAITOに見えてしょうがないったらありません。
最初から働いとけよ。

閲覧数:255

投稿日:2009/11/12 00:02:29

文字数:1,206文字

カテゴリ:歌詞

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