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7件
(るか)
――ほんに惚れたはぬしばかりでおざりぃす
(みく)
――憎い御人、エヽモ、どうともしておくんなんし
(りん)
――……なーんちゃって?
ここは吉原仲の町 うた屋に咲きつる二つ華
苦界にありて地獄極楽 匂い立ちたる二つ華
惚れたが末に行き着く先は
離れられないこの身体...唄屋二人花魁廓噺(旧:女郎ボカロ。に歌詞つけてみた)
倭モノ屋
今宵 陰陽 縁も混じりて
蒼き水面に 揺れて墜ちる頃
兆す 跫 縁も 交じりて
紅く架かる夜虹は 始まりの鏑矢
集え 現し世の魂 一年に一度の夢よ
響め とこしえの願 煌めきの一期ぞ
華よ鳥よ風よ月よ
心躍れ遥か歌よ
華よ月よ鬼よ人よ
交じり踊れ遥か彼方...百鬼夜行(仮)
倭モノ屋
何(なに)も遺(のこ)さぬその恋(こい)は
袖(そで)の別(わか)れとなるでしょう
人(ひと)であっても添(そ)えぬ浮世(よ)に
共(とも)に死(し)ねなどしないでしょう
死(し)ねば地獄(じごく)に堕(お)ちるでしょう
後世(のちせ)も共(とも)には添(そ)えぬでしょう
罪咎(つみとが)を顕(...地獄唄
倭モノ屋
恋(こい)の汀(みぎわ)に 爪先(つめさき)を濡(ぬ)らし
染(し)みていくのは貴方(あなた)の色(いろ)
長(なが)い指(ゆび)に解(ほつ)れて落(お)ちる 藍染(あいぞめ)の帯(おび)
二人(ふたり) 維(つな)ぐ 糸(いと)を絡(から)め
想い(おもい) 環(めぐ)る 意図(いと)は運命(さ...苧環~をだまき~
倭モノ屋
嗚呼 此の身に咲く 紅(あか)く赫(あか)い 婀娜櫻(あだざくら)
夜毎(よごと)開く 華弁(かべん)の奥に
潜(ひそ)む悦楽(えつらく)は 穢(あい)を孕み
沈み憂いて 唯(ただ)飲み干して
今日も独り散って
指先を繋ぐ糸の端(は)を 心に留(と)めながら
肌を伝う温かさに 惹かれ堕ちて眠る...婀娜櫻
倭モノ屋
もう 遙か遠く 彼方にある 華霞
二人添った 花苑の中で
いつか交わされた約束は
そっと 君の 手を握り締め
叶う時を待った
瞬きの後に迫り来る 魔の暗闇に
凛と立つ君の姿を ただ瞼に誇る
艶やかな衣を身に纏い
百夜を越えて散りに逝く
その身を朱に染めながら...寄朱恋(あけによせるこい)
倭モノ屋
朧に煙る中天の満月
雲居から落つ白銀の光
来ぬ人を待つ幾度目の夏
伸びていくのは茅の穂
秋に戻ると笑う面影
一縷の縁を絡ませて
夢にさえ訪うこともせず
褥は最早君を忘れた
願わくば ただ一目 一目だけ
恋しあの人に 逢えたなら...浅茅が宿
倭モノ屋