まだカイトとミクが小さかった頃に起こった悲劇ーー・・・

「カイトーっ、待ってぇーっ!!」
「・・・・・・」
幼いミクが、すたすたと前を歩く、これまた幼いカイトを追いかけていた。
「・・・待ってよっ」
ようやく追いついたミクは、カイトに服のすそをはしっと掴んだ。
「・・・・少しは、待ってくれてたっていいのにぃー」
「・・・はあ。お前が歩くの遅いから、こうなるんだ。・・・しょうがねえな。ほら、手」
立ち止まってミクを振り向き、ミクの手を握った。
「・・・・・」
手を握る優しさと、ぶっきらぼうで無愛想な態度の差にミクは幼いながらも戸惑う。
けれど。
「ありがとぉー」
手をつないでくれたことが素直に嬉しかったらしく、カイトにお礼を言うミク。
「・・・歩くのが遅いお前の事だから、どうせ迷子になるのがオチだからな」
あいかわらずカイトは愛想の欠片もなかったが、その顔の表情の中に心配していることが感じ取れた。
「むぅ~~~。カイトの意地悪っ」
だが少しばかりカイトのその気持ちが伝わらなかったようで、ミクはほっぺたをふくらませた。
「いーですよーだ!どうせ迷子になって泣くんでしょっ!」
と言うなり、手を振り解こうとした。
「ちょ、ミク・・・暴れんなってっ!!」
無表情のカイトに焦りの色が見えてきた。
「ふんだっ!無愛想なカイトなんて、もう大嫌いだよぉ~!1」
ミクは怒りながらも、それと同じくらい泣いている事に気づいたカイトは、
「・・・・・・っっ!!」
一瞬だけ握っている手の力が緩んでしまった。
「・・・・っっ」
そのチャンスをミクが見逃すはずもなく、手を振り解きカイトから逃れた。
「じゃーねっ!もうカイトのことなんて知らないもんねっ!!」
そこからミクは走っていく。
「・・・あのバカっ、・・・・しょうがねぇなっ」
もちろんカイトは黙ってみている気はさらさらなく、すぐさま追いかけた。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

日常的環和 2話 過去悲劇、未来喜劇、ときどきトライアングル その2

その2では、過去の幼いミクとカイトが出てきます。
この2人を見ていると癒されます・・・♪

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投稿日:2009/10/29 14:15:38

文字数:799文字

カテゴリ:小説

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