ひらり。凛と舞う
乙女の如きは貴方を待つ私か
いついつ、会えるか

はらり。帯を解き
遊女の如きは滑稽な私か
いついつ、戻るか

春の庭に立ち枯れた大樹
来ない待ち人でもあるのでしょう

はら、はらはらり。
はら、はらはらり。
また一枚落ちていった
ひら、ひらひらり。
ひら、ひらひらり。
葉が告げりし貴方は来ぬ

ひらり。舞い散った
桜の如きは今は遠き笑顔か
いついつ、会えるか

はらり。髪を解き
枯木の如きはもう泣けぬ私か
いついつ、枯れたか

思い出すは貴方の面影
離れていく手指
いつだったか

はら、はらはらり。
はら、はらはらり。
また一粒染みていった
ひら、ひらひらり。
ひら、ひらひらり。
枯れた筈の涙雫

乙女の如く、遊女の如く
待ち続ければ貴方は必ず
桜の如く、枯木の如く
手を伸ばしたらいつかは、戻ると