「こ、これでいいと思うか?」

「んー…あの子はピンクってイメージじゃないでしょ」

「お、女はピンクが好きなんじゃないのかよ…!」

「ふーん。一応勉強はしてきてるみたいね」

メイコがニヤリと笑う。


雑貨屋で悩み果てること既に1時間。

恥を忍んでもメイコについてきてもらって本当によかったと今、心から思ってる。
こんな華やかで可愛い場所、一人じゃ5分も耐えられなかった。絶対。

いーい?と言ってメイコが髪をいじりだした。

「例えば、あたしがピンクのシュシュしてごらんよ。カイトなんてマフラーはずしてアイス食べるのやめちゃうよ?あたしと言ったら紅でしょ紅!人にはそれぞれイメージがあるし、髪の色や持ってる服の系統でも色々違ってくるもんなの」

わかる?と付け加えてまぁ、あの子と言ったら黄色だけどねーと更に付け足す。

そんなの言われなくとも。

元気で明るくて、ヒマワリみたいで、少し…わがままで素直じゃなくて気まぐれで。

そんなリンに合わせられるの俺くらいだよな、なんて時々考えてしまう。

思い出せば思い出すほど、考えれば考えるほどわからない。

リンのイメージ?髪?服?

これを連立方程式にしてくれたら少しは答えが見えてくるかもしれないのに、この問題はもっと複雑だ。

リンの場合、答えが5でも10にも1にもなりかねない。

でも、どうせプレゼントするなら似合うものをあげたいし喜んでもらいたい。

「…あ」

「どーした少年!」

決まった?と言って笑顔でメイコが近づいてくる。

「これに…する」

「おお。レンにしてはセンスいいじゃない」

俺にしてはってなんだ俺にしてはって。

「ついでにこれもつけなよ」

そう言ってメイコはシンプルなヘアピンを渡してくれた。

俺の選んだ、白いリボンと対になるような白いヘアピン。

「メイコ…本当に白でいいと思うか?」

「…あのね、一度決めたんでしょ。男に二言は許しません。別に変えてもいいけど、そしたらあたしが選んだことになっちゃうわよ?レンが、リンのためにあげるんでしょ?自分で決めなさい」

厳しい言葉だけどその通りだ。

「白にする!」

「おっけー。無難に黄色選んじゃうかと思ってたから、あたし今日のレンは見直したよ!んは、愛の力だね~」

て言いながら頭をわしゃわしゃされる。

「あ、愛の力って…!!」

「リンのこと、本当に好きなんだねーレンは」

言われて顔が熱くなるのを感じて急いで会計場所に向かった。


帰りの道でもラッピングされた箱が何だか恥ずかしくてうまく喋れなかった。

「リンはさ、レンがくれる物なら何でも嬉しいと思うよ」

なんて言葉にもうっせーわかってる、としか返せなかった。

ありがとうのお礼はまた今度にしてもらおう。

もうリンのことで頭がいっぱいなんて、絶対気づかれたくない。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
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Re:プレゼント

リンレン^m^
リンちゃん不在のメイコ健在…。

持ち物に意味を持たせたくて撃沈。

閲覧数:752

投稿日:2009/01/24 00:24:28

文字数:1,199文字

カテゴリ:小説

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  • 翠葉

    翠葉

    ご意見・ご感想

    はじめまして!
    読ませていただきましたww

    レンが可愛かったです・・・///
    リン思いなレンにやられました><
    リンのピンはレンがプレゼントしたものですか^^
    すごい良いですねvv
    持ち物に意味をなんて考えた事も無かったです・・・!

    ブクマ頂きます!

    2009/01/24 03:38:55

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