君はヒップホップしか聴かない

ビートは鳴り続ける

君のプレイリストは
見たことない英語の曲ばっか
教室の窓から陽が差し込む
少し割れてる iPhoneから流れる
揺れる808のベースが
ドクドク脈打つ 僕のハートに似てる

授業サボって またカラオケ行こう
まだ君が歌う曲は一つも
覚えれてないけど
でも手を叩く合図で
雑なサプライズ
今日は
もしかしたら もしかしたら
韻が踏めるかも

君は
ヒップホップしか聴かないから
僕じゃ物足りないなと思うかな
目を合わせると 未だに逸らしてしまうよ
ああもう、どうしよう！
君はヒップホップしか聴かないから
君がまだ踏んでない 韻を踏みたいけど
二の足だけは踏んでる

君のトレンドは
最近になってちょっと変わった
西海岸からアトランタ
ひとっ飛び

テスト勉強中ふと考える
「あのさ、もしさ」 って誘い文句は
不自然じゃないだろうか
僕はただひとり
ただひとり 悶えてしまう
問題.下線部1 君の気持ち
簡潔に教えて

君は
ヒップホップしか聴かないから
僕は返信を躊躇ったまま
今既読じゃ終われない
終わらせたくない
ああ、もうどうしよう！
君はヒップホップしか聴かないから
僕もギャングみたいに悪くなりたいんだよ
でもでも 君が思うより
男らしいのさ

君が好きになるような人は
バケットハットを被った
気だるめなヤツかな
でも飾りじゃないのさ
僕の心意気は
ほら
もしかしたら もしかしたら
君は振り向くかも

君は
君はヒップホップしか聴かないから
僕じゃ物足りないなと思うかな
君の笑顔はトラップ
上がって下がって
ああもう、どうしよう！
君はヒップホップしか聴かないから
僕は馬鹿みたいに 二の足は踏んでも
同じ轍は踏まないさ
絶対に

僕は ヒップホップじゃなくて 君に恋してる