………
レン「逃げろ!こっちだ!!」
リン「本当に何なのこのロボット!なんで私達狙われてるの!?」
子供A「お兄ちゃん、こわいよぅ…」
子供B「お家に帰りたいよぅ…」
とある廃屋で悲鳴を上げる子供達を、連れていたリンとレンが逃がそうと出口を探す。
リン「追い払うって訳でもないなら、ここにいる誰かを狙ってるんだよ!!それ以外の人達は邪魔しなきゃ被害に合わないはずだけど…」
レン「畜生、先に子供達を逃がす!その間少しだけでもあのロボットを壊せれば…」
リン「でも、作戦[いのちをだいじに]は忘れないでね…」
レン「あ、あそこ!!もうすぐ出口だ!!」
出口を見つけた瞬間、子供達は迷うこと無く走り出す。その間にロボットと相対する双子の調律員。

リン&レン『『スキルコンボ、茨の二重規範L!!』』
そう唱えると、目の前のロボットを5、6体壊していく。

とは言うものの、数が多すぎる。敵の様子をしっかり観察しながら攻撃を避けるが…
(私を狙って来ない?って事は…)
その時、レンも何かを察したようだ。
レン「リン!!こいつらの狙いは俺だ、先に行ってろ!!」
リン「何で、置いていけないよ!!」
レン「今は状況が悪い、支部に戻って応援を呼んでこい!俺は大丈夫!」
リン「そんな…」
レン「早く!!」
すると、廃屋の耐久値の問題か天井の一部が降ってきた。まるでレンと隔離するかのように…


…本当に見捨てるしか無かったのか?
どうしてもその迷いが頭から離れない。
子供A「レンお兄ちゃんは?」
子供C「ロボット達に連れてかれちゃったの?」
子供達まで不安にしてしまうなんて…

リン「…レンは連れてかれた。でも、絶対取り返してみせる!!」

そうしてマゴルル街の支部に戻り、所長にあったことを話した。
所長「…成程、仮に全部本当ならロボット達に何か目的があるようだな。あの廃屋はかなり大きい。どこにどんな部屋があってもおかしくないからな、かなり人手も兵力も必要なのだろうな」
リン「本当にすみません、私が未熟でしたゆえ…」
所長「気にすることは無い。しっかり準備すればレンも取り戻せるだろうから、外部から応援を呼んで情報を集めよう」
リン「ありがとうございます。でも、この街はまだマジカルノートの浄化が出来てないのでは…?」
すると、所長は机の引き出しから何かを取り出した。
所長「実はな、本部から浄化されてない街のやりとりが可能になるよう特集なダイヤルが供給されているんだ。それぞれの支部のお偉いさんは皆持ってる。てわけで、明日か明後日にでも近くから応援を呼んでおこう」
リン「本当ですか!?ありがとうございます!!」
所長「して、怪しい動きを見せるロボットがウロチョロしてる分マジカルノートの手掛かりかもしれないね。これはかなり重要な仕事だ。頼んだぞ」
リン「はい!!」
不幸中の幸いだった。


ミク「カナタ~。ギブぅ~」
カナタ「まだ始めて10分も経ってないだろ。しっかりしなよ」
カナタとミクは、ユーテルダム総合に国家調律員になる為の二段階目の登録を済ませている所だ。こっから先は専門職のレベルなので、かなり大規模な依頼を受ける事がある。まだ調律員になりたての2人には知るべき情報が多いので依頼が来ない間は書類上の仕事や学習に時間を使ってる。
ミク「読めない漢字や知らない単語が多すぎるよ~」
カナタ「お前の成績って小学校の頃から壊滅的だったからなぁ、1つ覚えると2つ忘れる癖まだ治らないのか」
ミク「私体で覚える派だもん!こーいうのやった事ないよぅ」
カナタ「はぁ~。普段の戦闘でなんも出来ないからこーいう所は俺がサポートしてやるか」
カナタは中々飲み込みが早かった。
そしてブツブツ小言を呟くミクの元に、ユーテルダム総合大馬狩支部のマネージャーが何か書類を持ってきた。
マネージャー「片城さん、初音さん、ちょっといいですか?一般調律員としてでいいのですが、隣町から応援を呼んでくるよう言われまして…」
ミク「本当ですか!!」
マネージャー「とりあえず国家調律員になるためにも各地で実績を残しておく必要もありますからね、時々軽い依頼をさせていただきますね」
カナタ「分かりました」
マネージャー「それでは今回の依頼の内容なんですが、マジカルノートの調査と行方不明の調律員の捜索という形になります。まずマゴルル街支部で所長から話を聞いてきて下さい。必要な物はすぐに用意致します」
ミク「ありがとうございます!!」
すると、どこからともなくシャンランさんが様子を見に来た。
シャンラン「私も同伴するわ。貴方達の実力、私が見極めてあげる」


マネージャー「シャンラン様がご一緒して頂けるのは心強いですね!もう一人分準備させて頂きますね」
マネージャーが嬉しそうに書類をまとめて部屋を後にした。
ミク「…もしかして。シャンランさんってかなり権力のある国家調律員なんですか?」
シャンラン「そうね、貴方達は知らないかしら。私はね、8人で構成される国家調律員の最高戦力[円卓]の第6席を任されてるの」
ミク「最高戦力!?」
カナタ「ただのお嬢様かと思ってた俺がバカだった…」
シャンラン「失礼ね。その街に少しヤボ用があるのよ、暫く滞在するからあっちで何かあったら私に言いなさいね。」
ミク「は、はいっ」
シャンランさんの言っていた、国家調律員最高戦力[円卓]。想像がつかない…
カナタ「とりあえず、目先の仕事に専念しようか」
珍しくカナタも動揺していた。

______



謎のロボット「マスター、国家調律員を一人捉えて来ることに成功しました。」
???「よくやった。この研究の完成も、あと少し…」


ミク「着いた~!!」
カナタ「大分都会なんだな。スラム街みたいなのも途中で通ったけど…」
車で2時間。車酔いが激しいカナタが心配だったが、シャンランさんが色々薬を持ってて助かった。
シャンラン「支部はこっちよ。認証キーは私のを使うわね」
???「おぉ、もういらっしゃいましたか」
と、向かいから長身の男性が声をかけてきた。
???「私はマゴルル街支部所長のサクマと申します。この度はこの街の異変の調査に参加して頂きありがとうございます。とりあえず、中で話しましょうか」
と、名刺を渡しつつ案内を始めた。



カナタ「サクマさん、先程[異変]と仰ってましたが…」
サクマ「そうなんです。最近ここの地域で誘拐事件が多発してまして、指紋も足跡も監視カメラの情報も何も証拠が見つからないんですよ。それで依頼が来ましてここの調律員総勢で手分けして調査を始めたんです。すると二人組の新入りの片方が帰って来て、もう一人がおとりになって捕まったと言うもんですからやっと進展した感じですね」
カナタ「調律員相手におとりの策を強いられるほどの相手、一体どこから…」
サクマ「当人が言うには、かなりの技術力で設計されたロボットが襲って来たとか何とか。そりゃあネジでも落とさない限り証拠も何も残らない訳ですよ」
シャンラン「ロボット!?しかも調律員一人かっさらう程の対人戦に長けている物なんて本当にあるの!?」
シャンランさんも驚かされた。
サクマ「それで、本人も最終的には自分でケリをつけると言うもので状況次第でそれは尊重するつもりですが… おっと、噂をすれば」
入口の自動ドアが開いた。やってきたのは…
ミク「…リン!?」
リン「あ、ミク!!カナタ!!久しぶり!!」


その帰って来た調律員というのは幼馴染のリンで、囚われているのがその双子のレンだったのだ。
ミク「そっか、レンがまだ帰って来てないのね…」
カナタ「場所も掴めているのか、でかしたぞ
…っと言いたいが、奴の目的次第では今頃どうなっているか…」
サクマ「ウチもかなり調律員の育成には手をかけている。あの子がそう簡単に負けるとは思えないが、じっとしている訳にもいかない。今から小隊を組んで、その建物に潜入を計る。場所はここだ」
と、地図を出すサクマさん。
カナタ「スラム街の近くか。あまり民間人がうろついてないならある程度好都合だな」
シャンラン「じゃあ準備を始めるわよ。ミク、あの誕生日にもらったエレキは使うの?」
ミク「そうだ!!あれがあれば… あれ?持ってきたっけ?」
カナタ「俺が持って来てるよ。マジカルアイテムとしても強力だしミクは忘れてるんだろうなって思って」
ミク「あぁ…ごめんね、カナタ」
リン「私も奥の手があるからね、頑張ろうねミク!!」
ミク「リン!レンを絶対助けよう!!」

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

【ミクコレ★歌声の秘密】#8「謎のプログラム」

皆さんおはこんばんにちは、@okkyのミクコレ実況チャンネルです!!
Pixivよりミクコレ二次創作小説第8話を転載しました
今後も応援_|\○_オネガイシヤァァァァァス!!

閲覧数:86

投稿日:2018/03/20 17:58:03

文字数:3,525文字

カテゴリ:小説

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