肌寒い 秋空になるこの季節
夏風は乾き、夕立も枯れた
一人きり 気晴らしに行く海岸で
鼻歌を歌い 波の音に消されてく
八月の後悔をかき集め
形を築いた 脆い砂の花は
今日の終わりには流れてく
夜に見たはずの夢みたい
あっけなく 崩壊
塗り替えて あの日の河川敷
一緒に居たはずの、あの人は居ないから
塗り替えて 声に出したはずの、
誓いはないから 綺麗な花火で焦がして
気が付けばこの夏も 一瞬で過ぎ去っていて
満ちてく海面で 少し凍えそうな今日も
澄んでいた星空と
あの空が思い出せるなら
雲で埋まる前に
あの日の夜空 思い出して
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