ミケ

肌寒い 秋空になるこの季節
夏風は乾き、夕立も枯れた
一人きり 気晴らしに行く海岸で
鼻歌を歌い 波の音に消されてく
八月の後悔をかき集め
形を築いた 脆い砂の花は
今日の終わりには流れてく
夜に見たはずの夢みたい
あっけなく 崩壊
塗り替えて あの日の河川敷...

水底に沈んでく 気持ちは救いきれない
言葉が喉を埋める
思考が乱れていく 言葉の選択で
日が暮れ朝が来ないまま
指先に摘む心で弦を弾く
くすんだ夢 手を離せずに抱え込んだまま
成長痛も 空虚な日々も どうでもよくなった
この音 価値がつくなら
音楽は僕を救ってくれない
僕を救ってくれないから...

向き合って 歌いあって ズレてった この音が
向き合って 歌いあって 書き溜めて 溢れ出して
向き合って 歌いあって 合わせてって 積み上げて
継接ぎだらけの この歌を
何時からか 始めた このギターは そのうちに
何時までも 上手くはいかなので 投げ出してた
何時からか 握ってた 音楽のこの熱は
...

夜中 目が覚め、昨日の視界残っている
デスク上 階段が並んでいて
重たい体 動かしていって
書き綴るこの詩は
自分の言葉で表せない
気持ちを残す材料になって
心に置く価値なくっても 残さなきゃ
記憶の一部になればいい
今日も声を残して、また夢を見て また夢を見て
綺麗な星空に手は届かなくて...

闇夜に響く私の声が木霊する黒箱の中
涙も嗚咽も鼓動も全部音に乗せ消え去っていく
届かぬ言葉に意味が無くても歌うだけこの熱を頼りに
窓際覗く星屑を観て目を閉じて夢を見ているの
夕焼けと通り雨、噎せる空気は今日も辛くて
明るい人々に、さよなら告げた帰りの道は
イヤモニ薄れてく音楽みたいに無くなって
落ち...

憂鬱なまま突っ伏した布団の上
ステレオで流れる歌は今日も暗いわ
ネガティヴな思考回路を そのまま夢に連れてけば
一緒だから寂しくないかもね
憂鬱なまま突っ伏した布団の上
ステレオで流れる歌は今日も暗いわ
いつも出会う君に会いにいけば
一緒だから寂しくないかもね
このまま一緒に歩きたいわ、
手を繋いで...