幾千億のときを燃え続ける炎

紅捧ぐ生贄の群れ 赤い衣を身に纏い飛び込んでいく
そこに絶望はない 愉悦に震える唇が死を喜びに変える

全知全能の神々に 抗うことさえ考えつかず
若き身体は神炎に包まれていく

冥い神の社に導かれ 恐怖に怯える少女がひとり
親は誉れと神官に感謝し 心からの笑顔で送り出す
冥府が誘う炎を前に 立ち竦むのはひとりだけ

深淵覗く竪穴の中 赤い衣は血の色を想像させる
それが絶望なのか 虞に歪んだ顔立ちが死に抗いて惑う

万物流転の真誠は 死を追うことだけではないはず
若き身体に流れるは抵抗の血潮

昏い神の懐に抱かれ 大勢死にゆく中でひとり
少女は「嫌だ」と神前で拒み 称えてくれた笑顔を裏切る
新羅を見つめる炎を前に 後ずさるのはひとりだけ

次々と飛び込んでいく炎の中へ
狂っていると少女は泣き叫ぶ
この世の理を説くはずの神官は
嘲弄の笑みを浮かべて見下ろす

冥い神の社に導かれ 恐怖に怯える少女がひとり
神の炎は眼前の銷魂 抵抗する手段はないのか
万物は流転し炎を揺らす 立ち尽くし崩れ滞る

神炎 幾千億のときを燃え続ける炎
若き肉体を糧に燃え続ける犠牲の果て

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

神炎

ダークファンタジー(気に入らないけど自分の好みほど当てにならないものはない。)

閲覧数:252

投稿日:2021/07/06 12:02:29

文字数:500文字

カテゴリ:歌詞

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