ユア視点
「ユア…」
菜香は、私達の姿を確認すると、部屋の中へ通してくれました。
「ルル君の修理は終わったけど、キリアちゃんは、結構損傷…怪我が多くてね…かなりの重症だったよ、あちこちの骨が折れてるわ」
菜香はそう言った、ルルは、部屋のソファに座っていて、アクアの姿を確認すると、俯きました。
「…ララは、やっぱり…」
「…そうだよ、でもな、お前。もう少し姉ちゃん離れしろよ?あまりララに依存したって、お前自身が駄目になるだけだからな」
「…でも、でも…ララが居なくなったら…僕まで、消えてしまう気がして…」
「…てめぇは馬鹿か、ララが居なくなったって、てめぇは消えてねぇ、今のララの状態は消えてるも同然だ、あいつの力を一切感じねぇ…この体の中に、ララが居ないみたいにな…」
「そんな事、あるわけない…多分…」
「ありえてるんだよ、もう少し、現実をみな」
私は、その二人の会話を見てから、キリアちゃんの眠って居る部屋を見ました。
其処では、イアル君がキリアちゃんの寝ている横に座って居る姿がありました。
「…ユアさん、俺、考えたんだよ」
突然、ソウ君が話しかけてきました。
「何をですか?」
「亜種という存在の事…ララ達がどんな存在か、知って居る今だからこそ、考えられる事をな」
「…聞いたのですね…。亜種、というのは…VOCALOIDから派生した、正規以外の存在。また、正規以外のプロジェクトで作られた存在…後者はUTAUである場合もありますね…。でも、姿かたちが元のものと違っても、歌を歌える、それだけで良いって、あるVOCALOIDが言っていました」
「…姿形が、元のものと違っても…」
「はい、ソウ君やキョウちゃんも、十分立派なVOCALOIDなんですよ…。ただ、差別する人も居るけれど…」
<…ユアさん、私達はどんな声にも負けたくないです。いえ、負けません。自分達の精一杯を、いつも出すつもりです…。ソウも、ソウにしては良い事言ったね>
「…お前だって、キョウの癖に、格好良いとことるなよ」
「…仲良しですね」
私は、ふと悪UTAUとの戦闘を思い出しました。
今、この上空では、悪UTAUとVOCALOID隊の戦闘が続いている…。
「…私、嫌な予感がします…。ちょっと、エンジェルボイスターに戻りますね」
<ユアさん?>
「悪寒、というのは…誰にだってあるものです。それは、自分に関係のあることなんです…」
私は、上を向いて、何だか、不安を感じました。
「今、あの戦闘には、私が行かなくてはならない気がしてきました…」
「…ユアならそう言うと思ったわ、私もついて行くわ。どうせもう此処でやることは無いもの」
「菜香…」
菜香は、先程の話を聞いていたらしく、キリアちゃんを抱えたイアル君と、アクアとルルが立っていました。
「…キリアちゃんは、俺に任せて…」
「こいつが行くって煩くてな。俺も、少し嫌な予感がするしな…」
「…何だか、ユアさんが危ない気がしてきた…」
「だとさ、ユアさん。俺達に覚悟は出来てるんだ」
<これは、ユアさんだけの戦いじゃないんです。私達も居ますから、一人で抱え込もうとしないで下さい>
「…ええ、分かったわ…」
私達は、エンジェルボイスターへ戻る事にしました。
*********************************
ミク視点
「…きゃあっ!」
悪UTAUの数はいつも通り多く、私達には疲労だけがたまっていっていました。
「ミク、ボーカルスキルを無闇に使いすぎると、寝込む事になるわよ!」
「分かってます、メイコさん…でも、今戦わないと、此処は、いつも戦ってた場所じゃないんですよ、したには大勢の人達が居るんです!」
此処は日本の東京…日本の中でも人が一番密集している地域であり、日本で一番有名な場所らしい、わざわざ悪UTAUが此処を選んだという事は…此処を知っていての事か、私達を追ってきただけか…。
【UTAUに義務つけられたのは、世界の破滅…VOCALOIDを壊して、エンジェ人とかを滅ぼして…地球も、何もかもを滅ぼす…それが、私達の義務…】
【君達、無駄なあがきはやめてくれないか?】
【…消す…】
「…!?」
突然、大きな機体が現れた。
歪な形をしていて、気持ち悪い…。
その機体から、3人の声が聞こえた、2人の少女と、1人の青年、それが恐らくあの中にいる人物かもしれない。
「ルビア様!」
突然現れた機体から、ビームが乱射され、全員は避けるのに必死だった。
「大丈夫よ…そよりも、ヴァンとヴォンが、かなり直撃をくらったみたいよ…」
「すみません…」
「ったく、俺の方がロンよりも多く目立てると思ったのにな!」
既に何人も打ち落とされていたり、機体が壊れていたり…エンジェルボイスターは守る事が出来ても、このままではやられてしまう…。
「この時に呑気にそんな考えないで下さい!ルビア様、ユア様達がまだ戻ってきてないようですが…」
リオさんは、ルビアさんに尋ねる。
「ユアちゃんはきっと戻ってくるわよ、それまで、私達で頑張らなくてはいけないだけよ…」
「ルビアさんは、強いんですね…」
私は、ふと、そう呟いていました。
「ミクちゃん…。私は強くは無いわよ、本当に強いって言うのは、ルル君やララちゃん、ユアちゃんのことじゃないかしら?ルル君の事情は、かなり複雑だし…ユアちゃんも、何かを抱えて居ることに違いはないのだから」
「…私、もっと頑張ります…。誇れるVOCALOIDでありたいです…」
「…その意気よ、さて、私達も、まだまだ、戦わなくてはならないようね…」
私達の周りには、沢山の悪UTAU、四面楚歌というのは、これの事を言うのでしょう。
「…皆さん、お待たせしました!」
「…ユアちゃん!」
その時、ユアさんやアクアちゃん、キョウちゃん達が戻ってきました。
ユアさんは、あの機体に一撃入れると、こういいました。
「貴方達は、一体誰ですか!何故、このようなことを…しているのですか!」
*******************
ユア視点
私が言うと、大きな機体から、声が聞こえてきました。
【ああ、ユア…僕のユア…。今、助けてあげるよ…。僕と君を離したあいつらに、復讐するときが来たよ!】
…私の名前を、知ってる?
私はこの声を知ってる?
…懐かしい声が、私の頭に突き刺さりました。
「…誰…ですか…」
『あれは…っ!あ、あ、あ…』
スピーカーからは、お母様の動揺する声が聞こえてきました。
この声の主は…誰…?
【やあ、こんにちは、ユア…君は、やっぱり知らないんだね…。残念だよ、でも、それは君と僕を離した者のせいだね…。改めまして…僕はユウ・ノイゼリエス…今は、そう名乗るよ】
「ユウ…」
『ルシル、貴方でしょ!何で、貴方が…そっち側に…』
【うるさいなぁ、僕はユアと話してるんだよ。他の人は口を出さないでよ。ユア…君は、僕の物にするよ…僕は、本来君の横に居るはずだった存在なんだから】
「…ユウ…ユウ…?」
知ってる。私はあの声を、あの人を、あの名前を知ってる。
「ユアさん、しっかりしてください!」
「ユアちゃん!」
「あ、ああああ…うあ…うわああああああああああああああああっ!」
忘れたい記憶があった忘れられない記憶があった私はただただあの記憶を忘れたいだけだった。
私の、もう一人、忘れられていた、教えられなかった家族を…。
******************************
ルビア視点
「ルビア様ぁ、これって…?」
マキは泣きそうになりながら私に尋ねてきた。
「…あの機体に乗ってる人…ユアちゃん達に関係のある人みたいね…」
「…」
リオは、何だか黙っていて、じっとその機体を見つめていたわ。
「リオ?どうしたの?」
「…あそこに居る女の子が、何だか…見捨てられないような気がしまして…」
「…あの子、VOCALOIDね…」
「……私、あの女の子を…助けてあげたい気がします…」
「…」
『ルビアさん、マスターから、伝言です』
普段は自分のマスターにつきっきりで出てこないバクト君から珍しく通信がきていたわ。
「…あら?バクト君、今日は大丈夫なの?」
『…』
「そうすねないの。で、どうしたの?」
『ますたーが、あの機体の中に居るのは、ちょっと色々ある人って言ってます…多分、何だかいやなよかんがするって…ますたぁが…』
『ああバクト、もう良いから、そう言うこと!』
そう言って、通信は切れた。
「…ちょっと、これから凄い事が起こりそうね…」
まずは、この状況をどうにかしないと…。
続く
歌姫戦士ボカロボット第41話
バクト君は通信でしか(しかもルビアさんとかサウ君とか)出せない気がしてました…。
大勢の前に出させたら多分マスターの後ろに隠れますね。はい。
次回予告
ユア「突然現れたユウと名乗る人物に動揺する私達。その中で、サリナという悪UTAUの攻撃が私達を襲う…その時、ノイズ君を守ろうとして彼女が…次回「家族の絆、歪んだ愛」やめて、やめて…まだ、貴方を必要としてる人は居るのに…」
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