いつもの通り、家に帰って来た。
面倒なのでただいまとかは言わない。
鞄を放り投げて、リビングルームのドアを開けた。

開け……


私は何を思ったか、自分の部屋に走って目薬をさした。
そしてもう一回、リビングルームのドアを、開け……





ミクが、私の家の中で、寝ている。





喘息の発作でもこんな風にはならない程の動悸をおさえ、中に入った。
無表情、でも可愛い顔で寝てる。
ヘッドフォンにコードがついていた。インスト中なんだろうな。
外してm(やめましょう
横に、メイコ、カイト、リン、レン、ルカ、がくぽ、グミ、と大勢並んで寝ていた。
「みんな可愛い……」
思わずそんな事を漏らしてしまった。顔がニヤけているのが分かる。
何だか馬鹿兄が慌ただしく動いていた。
どうやら、兄が貯金で一気買いしたらしい。
塾でバイトをしているので、かなり収入があるほうだった。
大学二年生って遊び呆けだね、とつくづく思う。
今までバイトの金で買ったのは、PS2、wii、ソフトなどなど。
おまけに遊ばせてはくれなかった。仲悪いから。
しかし今回は感謝せざるを得ないぜ!なんせ、アイツがどう言おうと、私はコイツ等と仲良くなれる!
ボカロに意志はあるんだからね!

……しっかしー。
なかなか起きないもんだ。
「いいべ……?」
私は周りの目を気にしながら、ミク達に触って見た。
自分のほっぺと、リンのほっぺを比較してみる。
人間みたいだけど、まだ冷たかった。
次に、ルカの指先。細長くて、繊細。
それから、ミクの髪の毛。
さらさら、つやつや。絡まらないのが恐ろしい。
姉様方の胸を揉(自重
物凄くリアルだ。クリプトン万歳!みたいな。
触りまくっても起きないので、抹茶バーを持ってきた。
一口食べて、口の中で溶かしていた、時。
いきなり、アイスを持っている方の腕を引っ張られた。
カイトが、私の口付けのアイスを、食べていた。
「あぁーーーー!!お、あ、俺の……」
アカンアカン、一人称が俺になってしまった。
「すみません、おいしそうだったから……」
「あーもう!人の口づけなんぞ食えん!やるわ!」
すっかり動揺しながら、半分食いかけのアイスを押しつけた。
すると、カイトの声を聞きつけた兄がやってきた。
「なにやってんだよお前」
「あ……」
そそくさと逃げた。兄の前じゃ緊張してどうにもなんない。

自分の部屋に走りこんだ私は、パソコンを起動するなり、自分のブログにこう書いた。何度も間違えながら。


うちにボーカロイドがやってきたんだぜいやっほぃぃぃ!


ってさ。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

Tea time

初投稿。わあ酷い\(^p^)/
まあぼちぼちとやりましょうか★

閲覧数:120

投稿日:2009/12/21 18:43:24

文字数:1,079文字

カテゴリ:小説

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