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何があると言うわけでもない平和な日曜日。
此処は廃墟の教会から繋がる小さな隠れ家のような部屋。
一体この部屋は教会の何処に配置されるのだろうか。
どうしても教会の敷地内にある広さではないと思うのだが…。
まぁ、それはさておき。
一歩外に出れば、進化を遂げた 所謂ロボットがうじゃうじゃいる。
それらは人間と同様の感情《ココロ》を持つようになったのだが、人間と同様の権利を持つことは許されていない。
なぜならば、それらは機械だからだ。
しかし、機械だからと言っても防水加工などは完璧で、ロボットの弱点は徹底的にカバーされている。
したがって、それらが人間と同様に雨を浴びても 風呂に浸かろうとも ましてやそれら自身が紅茶を飲もうとも、体の機能は人間と同様なのだから平気なのである。
そしてこの廃墟の教会には五体ものロボットが住んでいる。
「住んでいる」と言う表現は 些(いささ)か語弊があるきがしないでもない。
しかしそれは、ロボットが「住んでいる」と呼ばれるまでに普及しているからだ。
ロボットは人のために存在している。
ロボットは人のために働くことが法律では義務付けられていた。
だから、此処に住む五体のロボットも本当は働かなくてはいけない。
けれど そんな動きは見えない。
今日が休日と言うのもあるだろうが 理由はべつにある。
それはと言うと、何と言ってもこのロボットたちは外見年齢も精神年齢も15歳にも満たない子供だから(一体 例外はいるが)、ということだった。
その中の一体にいたっては精神年齢が6歳と言う幼児もいる。
「ねぇ、黒里ー。」
黒里(コクリ)と呼ばれた少女のロボット。
漆黒の 地に着くほど長い黒髪を二つに結い上げ、優雅に紅茶を飲んでいるときだった。
さきほど出てきた 幼児に声をかけられた。
しかし…、幼児といってもこんな外見の幼児がいるのだろうか…。
身長はおそらく150はあるだろう。
そして 黒里と言う少女型ロボットをはるかにしのぐ、豊満な胸。
しかも 見た目は明らかに少女なのだが、実はオカ…うわ 痛 痛いです や、やめて岩は投げないで!
え、え―― つまり…女装少年だと言うことです。はい。
「何で岩なんて投げてるの?りっちゃん。」
「あいつがさっき黒里のこと、ツルペタだって言ってた。」
りっちゃん、と呼ばれた少女の姿をした少年は指を指す。
その指してるのって え、俺ですか。
うわ、ちょ 黒里さん…!?何してるんですか!?
う…わわ ちょ ほげぶっ!!
何でそんなでっかい角砂糖 抱えてるんですかー!?
まさか それを紅茶に入れるつも…あべしっ!!
ハァハァ… 紹介遅れました。俺はこの、五人の中の兄的存在、白亜と言う。(「嘘だろ…」って目で見ないで!!)
以後お見知りおきを。
とまぁ、こんな感じでいつもの日常は過ぎ去ってゆくのだった。
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